ネットで出会うと、「とんでもない外見の女の子が来た」という話をよく聞く。
しかし、私は出会い系サイトを始めてから半年間、そのように感じる娘と出会ったことはほとんどなかった。(単純に、私のストライクゾーンが広いだけということもあるかもしれないが)
だが一度だけ、「絶対に無理!」と感じる女性と出会ったことがある。
今回はその話である。
WANTED
- 写真
- なし
- 名前
- まお
- 年齢
- 32歳(OL)
- 地域
- 東京都
- 身長
- 約166cm
- 会うまでの料金
- 200円
- 自己紹介文
- 元レースクイーンのまおです☆
出会い系サイトは怖いんで、アドレスとか写メ交換は会ってからでお願いします。
肩書きの魅力
私は女の子と出会う前に、相手から言い出してこない限り、写真を見せてもらうことはない。
出会い系を始めたばかりの女の子は、「写真を見せるのが怖い」という娘も多い。
そして、必ずしも「写真を載せていない = 容姿に自信がない」とはならないことがわかってきた。
そのため、私は無理に見せてもらうよりも、「どんな娘が来るか」というドキドキ感を楽しむという考えになった。
「まお」と出会うときも同様だった。
彼女のプロフィールには「顔写真は出会ってから」と書かれていたので、無理に要求することもなかった。
だが、まおと会う前から、私には「彼女は絶対にかわいい」という確証があった。
それは、プロフィールに書かれていた「元レースクイーン」という一文である。
元レースクイーン…それはもうモデル並みにかわいくてスタイルが良くてかなりのお姉さんなんだろうと、私は勝手に想像を膨らませていた。
「こんにちは。返信ありがとうございます!
今週の土曜空いてたらぜひ飲みにいきませんか?」
「今週は仕事の飲み会があるから来週ならいいよー」
「本当ですか!場所はまおさんにあわせますよ。立川でもどこでもいいです。
直アド教えてもらってもいいですか??」
「ごめん、携帯は怖くて教えられないんだ。会ってから交換でもいい?」
「はい、じゃあまた日時が近づいたら連絡しますね」
直アドを教えてもらえなかったことで期待半分になったが、土曜日の夜20:00に立川駅で待ち合わせの約束をした。
彼女のプロフィールページを見ると、数多くのメッセージが来ていた。
やはり、元レースクイーンというだけあって人気も高いのだろう。
そして約束の日、彼女と連絡を取ることができ、決めておいた待ち合わせ場所に向かった。
「まお」との出会い
5分前に立川駅改札前にたどり着いた私は、携帯を眺めながら彼女が来るのを待っていた。
「着きました」とサイトで彼女にメールを送る。
いつもなら周りを眺めながら、「どの娘だろう」とドキドキしながら探すところだ。
「もし無理な女の子が来たら逃げよう」という考えも忘れていない。
だがそのときは、「元レースクイーンなのだから絶対にかわいい娘が来る」という自信があり安心しきっていた。
「DHさん?」
待ち合わせ時間から10分くらいして声が掛かった。
そこにいたのは、おそらく40歳?その老け込み具合から50はいっていないだろうが、40は確実な女性。
下手したら親子ほど年齢が離れているかもしれない。
しかも滑舌が異常に悪く、しゃべっていることがわかりづらい。
スタイルや顔立ちからも、レースクイーンの面影はどこにも見当たらなかった。
(この女性は誰だろう?私に声を掛けてきたが人違いではないだろうか?いや、私の名前を呼んだのだから知っている人のはず?ということは彼女がまお?元レースクイーンはどこへいったのか…?)
私の頭に様々な考えがよぎる中、すでに彼女は「じゃあ行こっか」と乗り気で歩き出そうとしている。
運が良ければ元レースクイーンとホテルへ…などと淡い期待を抱いていた私の思いは無残に打ち砕かれた。
もうその後は、とにかく手短に飲んで別れようという考えしかなかった。
普段なら個室のある居酒屋を探すのだが、近場の適当な居酒屋へ入り、ものの30分で私は「次の居酒屋に行きましょうか」と切り出した。
駅方面へ戻った後に「明日も仕事」と聞いていたので、それを口実に「また来週時間とって会いましょう」ということで別れた。
居酒屋を出るときに、店員から「どうぞ」と言って渡された赤い一輪の花が妙に空しかった。
最後に
このように出会い系でのデメリットとして、「写メなしだと、どんな女の子が来るかわからない」というものがある。
それすら楽しみの一つに考えることができればいいのだが、今回のケースはさすがの私にも限界があった。笑
まおの場合、元レースクイーンという前情報からのギャップで、より強く印象に残っているということもあるのかもしれない。
出会い系サイトで写真交換をせずに会う場合、「どんな娘が来ても大丈夫」という大きな心構えが必要である。
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