
人生で一度だけ…性風俗でボッタクリに遭いました。
去年の忘年会の帰り、1人で繁華街を駅に向かって歩いていた時の事です。
「1万円で最後まで楽しめるよ」
人の良さそうなオジサンに声を掛けられました。
普段なら知らないお店のキャッチはシカトするのですが、お酒も入り、明日から冬休みということもあって、開放的な気分から誘いに乗っちゃいました。
ひょっとしたら物凄い穴場を見つけちゃった!?
案内されたのは雑居ビル。
ビル全体にキャバクラや他の風俗店が入っている、よくある「風俗ビル」です。
そのままビルの一室に連れて行かれ、扉を開けた瞬間、『マズイ!』と直感しました。
通常、ピンサロやヘルス、回春マッサージなどの性風俗店は、店内に音楽を流して雑音をかき消したり、お客さん同士が鉢合わせしないようスタッフが動き回っています。
しかし、案内されたお店は受付が薄暗く、カーテンで仕切られており、カーテンの向こう側は静まり返っていて人の気配がありません。
酔ってはいましたが、意識はしっかりしていたので、適当な理由を付けて立ち去ろうとしたところ…案内してくれたオジサンが、「写真だけでも見ていってよ」と何枚か写真を差し出します。
ぬぉおおっっっ!!!
見ると、下着姿のナイスバディな美女ばかり!
若い子から人妻風まで国士無双状態です!
目を瞑って引いても外れる事の無いババ抜きです!
(ひょっとしたら物凄い穴場を見つけちゃった!?)
さっきまでの疑惑は一気に吹き飛び、テンションMAX状態に。
スケベモード全開の私を見て、オジサンは「この子のサービスは凄いよ~」と、スレンダーでロングヘアーなお姉様タイプの女性を薦めてきます。
実は私もその子が一番気になっていたので、少し喰い気味に即決しました。
結局、受付でプレイ代の1万円と指名料の2千円、合計1万2千円を支払い、部屋へ案内されました。
写真とは容姿どころか、年齢もダブルスコア違います
案内された部屋は、事務所の一室をカーテンで6~8のスペースに仕切ってあるだけの恐ろしく粗末な部屋です。
床には薄汚れたマットレスが1枚敷かれていて、調度品はカゴが1つ置いてあるだけでした。
相変わらず他の部屋にひと気はありません。
今までに見た事も無い…どう考えても怪しすぎる状態なのに、頭の中は写真の美女で一杯です…。
本当にバカですね…。
マットレスの上にあぐらをかいて暫し待っていると、お待ちかねの美女の登場です!
んぁ?どちら様でしょうか?
そこに現れたのは、50歳前後のアバラ骨の浮いた、貧相で疲れ切ったケバイオバさんでした。
あぁ、掃除のオバさんですね。
汚れたマットレスを交換しに来てくれたのかな?
ん?違う?じゃあ汚れた床を掃除に?
あれ?よく見るとキャミソール姿ですね。
そんな薄着だと風邪引きますよー!
現実逃避するしかなかった私。
写真とは容姿どころか、年齢もダブルスコア違います。
百歩譲っても、写真と似ているのは性別くらいで、同じ哺乳類だとしてもギリギリです。
どちらかと言うとカマキリの方が近いでしょうか。
唖然とする私を気にも留めず、横に座るなり「ご指名ありがとう♪」などと覚えの無い指名のお礼を言われます。
私が「写真と随分イメージが違いますね」と振り絞るように呟いたところ、「昔の写真だから」などと平然とほざきやがります。
『お前の若い頃にカラー写真なんて無いだろ!』と本気で叱ってやろうかと思いましたが、なんとか堪えます。
それにしても、最初は50歳前後だと思いましたが、隣に座って間近で見ると60歳過ぎでしょうか…。う~ん…友達のお母さんに似ているな。
どうしたモノかと考えていましたが…本当の悪夢はまだ始まっていなかったのです。
そう、まさかこんなメスカマキリに、「タケノコ剥ぎ」と呼ばれるボッタクリを体験させられるとは…。
そう言えば…カマキリのメスってオスを喰っちゃうんだよなぁ
私は改めて部屋の中を見回しました。
あまりの嬢のクオリティの酷さに、『ひょっとしてどっきりカメラで隠し撮りされてるんじゃ…?』と思ったからです。
もちろんそんな訳もなく…お店にクレームを付ける勇気もありません。
私は受付で支払った1万2千円は泣く泣く諦め、適当な会話で時間を潰すことにしました。
ところが…ジェネレーションギャップでしょうか?肝心の会話のキャッチボールが出来ません!
カマキリは嫌がる私に体を擦り付け、「溜まってるんでしょ?」とか「遠慮しなくていいのよ?」などと会話そっちのけで迫って来ます。
(そう言えば…メスカマキリって交尾の後にオスを喰っちゃうんだよなぁ。生まれ変わってもカマキリのオスは嫌だな。でもアンコウのオスはもっと悲惨だっけ…?)
Memo切な過ぎて、しかもちょっとホラー…。アンコウのオスの救いの無さまとめ
そんな訳の分からないことを考えているうちに、気が付くと全裸にされちゃってます!
カマキリはすかさず、少女のように怯える私の可愛い乳首を舐め回し始めました。
「ちょっ、ちょっと!!やめ…!あ…気持ちi…って、おいおい!!!」
悲しい事に、上の口では拒否しているのに体が反応しちゃう私。
せめてシャワーを…と懇願したのですが、無理矢理四つん這いにされ、お尻の辺りに大量のパウダーをぶっかけられました。
予想外の攻撃に頭の情報処理が追い着かずにいると、カマキリが遂に本性を現したのです。
「ハイ、ここまでのサービス料1万円ね」
「オプションはどうする?」
「あっ、前金でお願いね」
唖然とする私に、カマキリが面倒臭そうに説明を始めました。
受け付けで支払った1万2千円は「入場料」と「指名料」で、「サービス料」は別料金なんだと。
今受けているサービスは基本料金が1万円のコースで、更に5千円~1万円のオプションを追加しないとフィニッシュ出来ないよ、と。
さすがにバカな私でも、「タケノコ剥ぎ」と気付きました。
タケノコ剥ぎとは、1万円ポッキリとか言いながら、皮を剥ぐように後から後から追加料金を請求してくる、風俗店のボッタクリの手口の事です。
(まさかそんなチープな詐欺に引っ掛かるなんて…しかもこんな初老のカマキリに!)
悔しさと恥ずかしさで頭に血が上り、鼻血が出そうでした。
しかし、ここで下手にゴネると、恐いお兄さんが登場する可能性が高いです。
そうなると、有り金どころかカードまで巻き上げられるかもしれません。
少し冷静になった私は、これ以上の長居はマズイと判断し、体調不良を理由にプレイ終了を告げ、粉だらけのまま下着を穿きました。
カマキリは何かキーキー言ってますが、基本料金の1万円とチップとして2千円を差し出すと、それ以上の引き留めは諦めたようです。
急いで帰り支度をして店の外に飛び出すと、先ほどの呼び込みのオジサンがニヤニヤしながら入り口に立っていました。
私は精一杯虚勢を張り、
「いい勉強になりましたよ」
と吐き捨てるように言うと、
「また、よろしくね」
なんて愛想笑いを返されました。くぅっ…悔しい~っっ!
後にネットで調べたところ、やはり有名なボッタクリ店だったようで、平均被害額は1人約3、4万円。中には10万円近く搾取された人もいるようです。
当然、その店は数ヶ月後には無くなっていました。
私は寒空の中、駅のトイレでコンビニで買った冷たいパンツに穿き替え、涙と鼻血が零れないよう、上を向いて歩いて帰りました。
皆様もご注意ください(T_T)
初めて知ったけど、アンコウのオスの体長はメスの10分の1以下、しかも最終的にはメスの「寄生生物」と化すのか・・・
生まれ変わってもアンコウのオスにだけはなりたくないわ

お前ら、間違っても新宿と池袋のキャッチには付いて行くなよ
この読者さんと1桁違う額の請求をされたくなかったらな

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