ライター莉奈
Yさんと出会ってから1年半になりそうな冬のこと。
私はYさんとさよならしようと思いました。
その頃、Yさんは用事もなく私の家の近所のカフェでお茶をしていると報告してきたり、私と会わない週末は私の行きつけのバーで飲んだりしていたのです。
私はカラオケやダーツが好きなのですが、Yさんが暇なときに1人でカラオケやダーツにも行っていることを知り、私に関わる全てのものに手を出し始めていたので、もう限界だと思いました。
音信不通になったとしても、行きつけのお店に通われていては私が行けませんし、しっかり別れないと今後も何をされるか分かりません。
『別れたら自殺してしまうのではないか』と思うほどに、Yさんは私にハマっていましたから。
結ばれないことは分かっていたけど楽しかった
会う回数を減らしていたある日の事でした。
帰省中だった私は、一人暮らしの家へと戻るために大きな駅にいました。
Yさんにも地元に帰っているということは伝えていましたが、帰る時間は教えていなかったのに、その駅にYさんがいたのです。
バッタリと会ったわけではありませんが、私が「もうすぐ●●駅」と連絡すると、「もう着いてるよ^^」と迎えなど頼んでいないのに、そこにYさんが待機していたのです。
断る理由もなかったので合流しましたが、会った瞬間に「久しぶりに元気な顔が見られて良かった」と嬉しそうなYさんを見たとき、『もう無理』と確信しました。
事あるごとに花束を渡してくるYさん。その日も花束を渡されました。
近くのカフェに入り、Yさんと雑談。
Yさんはいつにも増して幸せそう。
体をクネクネと動かしながら、最近の出来事などを話してくれるのですが、気持ち悪すぎて会話は覚えていませんでした。
なんの前触れもなく「もう限界」と私が言った瞬間、キョトンとしたYさんの顔は今までで一番吐き気がしました。
私はYさんの相槌も最後までさせず、淡々と話し始めました。
いつもなら計画にそって何のリスクもないようにするのですが、限界が来ていた私は何も考えず、なんとか自分が不利にならないように話しました。ツラツラ、淡々と。
「Yさんのことが気持ち悪い。もう会いたくない。今日だって迎えに来てなんて言っていない。
第一こんなに親子ほど歳が離れているのに、私が好きになるとでも思っているの?
お金がなかったら会っていない。今まで色々あったけれど、私は初めに『お金を貰うときは嘘をついてもいい、嘘の話でもいいから幸せにしてくれ』と言われた。
だから今まで嘘もついてきた。でも、もう限界。私は嘘をつくのは苦手だし、お金には困っているけど、騙してまで会いたくない」
Yさんと愛人契約をしたとき、私は「お金が必要になったら本当のことは言わないでいいから、嘘をついてもいいから幸せにしてくれ。傷をつけないでくれ」と言われていました。
なので、ついた嘘のほとんどを明かしました。それはYさんが言ったから。
傷をつけない様にしたかったから。約束だったから。
Yさんのために嘘をついていたと。
Yさんのために嘘をついたことで私はとても苦しいと。
そして別れたかったけれど、ストーカーになるのではないかと怯えていたと。
刺されるのではないかと。何か言いふらされるのではないかと。
お金を貰っていたのは私なのに、Yさんに振り回されていたと。
半分本当で半分嘘。
しかし、Yさんは謝っただけで何も言いませんでした。
私がついた嘘も、Yさんのためだったと思わせたからです。
というよりは、騙されていた事は承知の上で、何も言えなかったのかもしれません。
「結ばれないことは分かっていたけど楽しかった」とYさんは言いました。
思いのほかあっさりと、私とYさんの関係は終わったのです。
帰り際、誘われていた旅行のお土産を渡そうとするYさん。ここで優しくしてはまた逆戻りになってしまうかもしれないので、私はつき返しましたが、Yさんが「他に渡すような相手はいない」と言うので受け取りました。
Yさんと過ごした17ヶ月。愛人契約10ヶ月。
貰った金額は400万近く。
今までで一番続いた、太いお客様。
実はこの原稿は9月半ばに受け取っていたんだけど、莉奈っちとはそれ以降メールも電話も繋がらなくなってしまったんだお・・・
その事を考えると、物凄く意味深なタイトルだな・・・
まぁ、元気ならそれでいいんだが
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