読者投稿25歳の女性
PCMAXで会った徹と意気投合して、その夜は彼の部屋に泊まることにした。
居酒屋で飲んだあと、タクシーを待っている間に2、3度キスをしていた。
タクシーの中でもキスしたりイチャついていたら、すぐに徹のアパートの前に着いた。
2人ともかなり酔っていた。もつれるように階段を上がって彼の部屋の前に立つ。2人の息が荒いのは、階段を上がってきたせいばかりではない。
どうせ遊びの相手だから
玄関に入るとまたキスをして、靴を片方ずつ廊下に脱ぎ捨てながら、もつれるようにベッドに倒れ込んだ。
徹がTシャツを鎖骨のあたりまでたくし上げて乳首に吸いついてくる。
「はあっ」
私は息を飲んだ。
両手で乳房を揉まれ、乳首を交互に吸われて、声を我慢することができない。
小さな電気だけの薄暗い部屋の中で、私は早くも喘ぎ声を出していた。
早く下のほうも愛撫してもらいたくて、私は自分からスカートとパンティを脱いだ。
すぐに徹の手が股間に伸びて、ぬるりとしたそこに指を入れてきた。
膣の中を掻き回されて、湧き上がる快感に唇を噛んで耐える。別に我慢する必要はないのに、なぜかそうしていた。
セックスは1年ぶりだったから、ちょっと怖かったのかもしれない。
徹の唇が股間に近づくと、それだけで何かを期待して体が震えてくる。
そこに口をつけられた途端、私は「ひっ」と叫んで体を突っ張らせていた。
2~3分で最初のエクスタシーを迎えたと思う。そのまま舐め続けられ、すぐに2度目のエクスタシーがきた。
「感度いいんだね」
徹が嬉しそうに言った。男にとってはマグロ女より、感度のいい女のほうが抱き心地もいいんだろうな。私はそんなことを考えていた。
どうせ遊びの相手だから、こっちもそれで構わない。徹がどのくらいセックスしていないのか知らないけれど、すぐに入れてこないところを見ると、そんなにがっついてはいないみたい。
それに引き替え、私のほうはすぐにでも入れて欲しくてたまらなかった。
やがて徹は私の両足を高く持ち上げて、ゆっくりとペニスを入れてくる。
「ああっ、だめ!」
焼けるように熱いものが入ってくる感じがして、私は彼の背中に手を回してしがみついていた。
やがて徹が腰を動かし始める。
「あっ、あっ、あっ」
ベッドの軋む音に合わせるように、私の口から喘ぎ声が漏れていた。
ベッドの脇に置いた徹の携帯が鳴っている。だが彼は出ようとしなかった。というより、この状況では出ようにも出られない。徹は終わりが近づいていた。私も今度は徹と一緒にイキたくて自分を追い上げる。
「どうする、外に出す?」
徹の声は切羽詰まっていた。居酒屋で徹の部屋に泊まることを決めたときから、私は今日が安全日だということを確かめていた。
「いいよ、そのまま出して!」
私はそう言うと、彼の太ももに外から足を絡めた。
こうすると性器の密着度がいっそう高まって快感が増す。たちまち徹の体がビクビクと震えだした。
「もう、俺」
あとは言葉にならなかった。ドク、ドク、ドクっとすぐに放出が始まる。もうすぐイケるところまできていた私は、ギリギリ間に合って彼と一緒にイクことができた。
「おう、おう」
久しぶりに味わう快感に私は太い声をあげ、頭の中が真っ白になりながら、何度目かのエクスタシーを迎えていた。
まだヒクつく体を彼が優しく抱きしめてくれる。
「なんかすごかったね」
徹はそう言いながら私の髪を撫で、キスをした。
「だって、1年ぶりだから」
「えー、そうなんだ」
居酒屋でそんな話をしたはずなのに、彼は覚えていないようだ。要するに、私の話なんかどうでもいいのだ。徹は私とセックスできればそれで良かったのだろう。
出ないわけよね。忙しかったみたいだから
「風呂でも沸かそう」
徹が私から離れて立ち上がろうとしたときだった。
突然ガチャリとドアが開いて、赤い服を着た女が飛び込んできた。
女はハイヒールを履いたまま仁王立ちになっている。一瞬で部屋の空気が凍りついた。女が誰かは知らないが、状況はすぐに理解できた。私はまたかと心の中で舌打ちしていた。
こういう場面に出くわすのは2度目だった。前のときは私が乗り込んだほうだったから、今度はそのときとはちょうど逆になる。
修羅場は何度経験しても嫌なものだ。こんなことがあったカップルは、絶対うまくいかなくなる。
赤いワンピースの女は、自分がハイヒールを履いたままなのにやっと気づいたようだ。
女は玄関でハイヒールを脱いでまた戻ってきた。
逆光になっているから女の顔はよく見えない。
深夜の薄暗い部屋の中で、3人の息がふいごのように激しかった。
「来るんなら電話くらいしろよ」
徹にすれば、いろいろ考えた末の言葉だったのだろう。当たり前過ぎるセリフに、私はおかしさをこらえた。
「したわよ。だけど出なかったじゃない!」
間髪を入れず女が言い返す。たぶんさっきの電話がそうだったのだろう。
「出ないわけよね。忙しかったみたいだから」
女が皮肉たっぷりに毒づいて私を睨みつける。目の奥が憎悪に燃えて光っていた。
徹はどうしていいか分からず、そばにあったリモコンを取ってテレビをつけると、意味もなくチャンネルを回した。
「よけいなことすんな!」
女に一喝されて徹が手を止める。テレビは深夜のお色気番組のチャンネルを勝手に流し続けた。
青白いテレビの光に3人の顔が照らされる。女は利発そうな顔をしていた。
顔立ちは美人の部類に入るだろう。女が動くたびに、ポニーテールの髪が左右に揺れた。
女はスタイルは良かったが、胸が小さかった。おそらくそれがこの女のコンプレックスだろう。
利発さでは勝てなくても、胸の大きさなら私のほうが勝っている。
そんなことを考えていたら、私は急にこの女と張り合いたくなった。
向こうが本命の彼女だからといって、私が遠慮する必要なんかこれっぽっちもないのだ。
「ティッシュ取ってよ」
私は女の足元に落ちているティッシュの箱を指さした。
「えっ?」
女は意表を突く私の言動に驚きを隠せない。
「さっきこの人が生で出しちゃったから気持ち悪くて」
私はわざと挑発的なことを言ってみた。
女は鬼のような形相で、ティッシュの箱を拾って徹に投げつける。箱は徹の肩に当たった。
徹がティッシュの箱を拾って私に渡してくれた。女は腕組みしたまま、私ではなく徹を睨みつけた。
「パパが聞いたらなんて言うかな。もう何もかもおしまいね。馬鹿だよあんた」
徹はかわいそうなほどうなだれて、顔を上げることさえできずにいた。
「パンティ取ってよ。その人が脱がせたやつ」
今度は女がパンティを拾う前に、徹が拾って渡してくれた。私はパンティを履くと、大きな胸を女に見せつけるように、ベッドから降りて床に落ちたブラジャーを拾ってつけた。
それから床に落ちたTシャツを着てスカートを履き、バッグの中からルージュを出して唇に引くと、ゆっくりと玄関に向かった。
私が外に出てドアを閉めるのとほぼ同時に、部屋の中から絶叫が聞こえて、壁に何か当たって床に落ちる鈍い音がした。
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