執筆者45歳の男性
その頃、私は父から受け継いだ工務店の経営が上手くいかず、資金繰りに困っていた。
親会社から発注される工事の受注の減りが原因だったが、この不況ではある程度仕方がない。
親会社の下にうちのような小さな工務店がいくつかあるが、他の工務店にはそれなりに仕事が回っているのに、なぜかうちだけ仕事が少ないような気がしてならない。
特にうちの仕事の仕上がりに問題があるとも思えない。どうやら、他の工務店は担当者が来ると手土産を持たせるのに、うちでは手ぶらで帰していたから、どうもそこが原因らしいと分かってきた。
今から急に手土産を持たせたところで、何年間もの積み重ねだから、やはり他の工務店より仕事が少ない状況はしばらく続くだろう。
そうしている間にうちの会社は立ちいかなくなってしまう。
このままでは、自己破産するか夜逃げしかないところまで来ていた。
担当者が妻をもてあそぶ場面が撮れれば
妻と相談した結果、担当者に妻を抱かせて、それをビデオに撮って脅して仕事を回してもらおうという話になった。とんでもない事だが、これが駄目なら他に方法はない。
「これしかないもんね」
と妻も承諾してくれた。
「あなたは平気なの?」
「平気なわけないけど、しょうがないよ」
私はそう答えるしかなかった。
妻はそれ以上何も言わず、後はいつどうやって決行するかという話になった。
実は私には寝取られ願望があった。
妻の前に付き合っていた女性の浮気でそれが分かった。
私は当時付き合っていた女性をびっくりさせようと、彼女のマンションのクローゼットに隠れて待ち伏せしたことがある。
ところが、しばらくするとその女性が知らない男を連れて帰ってきた。私はクローゼットから出ることもできず、目の前で彼女と男のセックスを見るはめになってしまった。
クローゼットの隙間から覗き見する恋人のセックスは生々しく、私は言いようのない興奮を覚えた。
それ以来、何度も彼女のクローゼットに隠れてセックスを覗き見した。
妻には私の性癖を打ち明けたことはない。「会社のため」という大義名分で妻を他人に抱かせ、そのビデオを見ることが出来るのだから、私にとってはたまらない。
私は早くも目まいがするほどの興奮を覚えていた。
妻と話し合った結果、作戦はこう決まった。
まず、「相談がある」と言って担当者を呼び出す。
私は急用で出かけたことにして、妻1人で応対させる。
「主人とセックスレスで」といった話をしながら下ネタに誘導する。
ビールを飲む雰囲気にもっていき、つまみに味の濃い料理を出して、この中に砕いた睡眠薬を混ぜる。
担当の男が眠ったところで仕掛けたビデオを回す。あとは妻のやりたいようにやらせることにした。
とにかく『担当者が下請け業者の妻をもてあそぶ』場面が撮れればそれでいいのだ。
決行の日、私は居間にビデオを仕掛け、録画ボタンを押せばいいだけにして家を出た。
私はパチンコ屋で時間を潰していた。いつもは負けてばかりだが、その日はよく玉が出た。
3時間ほどして妻から電話がきた。担当者が帰ったと言うので、家に帰ることにした。
高鳴る胸を押さえて車を走らせる。ハンドルを握る手がかすかに震えていた。
これから妻と担当者のセックスビデオが見れるのだ。私は暑くもないのに喉がカラカラになっていた。
まるで私に見せつけているかのよう
家に帰ると妻が悄然と座っていた。まるで浮気でも見つかったかのようだ。今の私にはこんな妻の様子さえもたまらない。
早速ビデオを見ようとすると妻が言った。
「ほんとに見て大丈夫?怒ったりしない?」
「怒るもんか。2人で決めたんだから。別にお前が隠れて浮気したわけじゃない」
「それはそうだけど…」
「早く見せてくれ。使えそうかどうか見なきゃ」
私は早く見たい理由をそう説明した。
使えそうかとは、脅しに使えるかという意味だ。だが、早く見たい理由はもちろんそれではなかった。
ビデオカメラを居間のテレビに繋いで再生の準備をする。その間に妻がビールを持ってきた。
再生ボタンを押してビールを飲む。渇いた喉に冷えたビールが染み渡った。
最初の場面は、担当の男が酔い潰れて仰向けに寝ているところだった。
足を向こう側にして寝た男の右側にテーブルがあって、男の足の先にテレビがある。
いま私はそのテーブルでビールを飲み、男が寝ていた場所に座って録画したテープを見ていた。
妻が画面に映った。ビデオのスイッチを入れてカメラを覗き込んだ妻が画面から消えた後、1分くらい眠った男だけが映っていた。
テレビでは何かのお笑い番組をやっていて、やたらと音がやかましい。
画面の右端にときどき妻の手や足が見切れている。どうやらそこで服を脱いでいるようだ。
私はアニメの最新作DVDを借りてきた子供のように、1コマも見逃すまいと食い入るように画面を見つめていた。
やがて右端から登場した妻は全裸だった。これはちょっとまずい。これでは、妻が誘惑したように見えてしまう。
担当者にセックスを強要され、仕方なく妻が応じたのでなければ都合が悪いのだが…。
妻は私の前に座ってビデオを見ながら頬を赤らめている。
自分のした行為をビデオで見始めたばかりなのに、もう興奮しているようだ。
妻を見ると、うるんだ瞳を一瞬だけ私に向けたが、すぐテレビに視線を戻した。
私も、あまり見たくないという顔をして再び画面に顔を向ける。
ビデオの中の妻は男のそばに近づき、畳の上に膝をついてズボンの上からゆっくりとペニスをさすり始めた。さすりながら何度もカメラを見る。
これが私に行為の承諾を求める仕草に見えてたまらない。よほど薬が効いているのか、ペニスに触っても担当者は起きなかった。
妻はもう一度カメラを見て、今度はズボンのベルトを外し、ジッパーを下ろそうとした。
ジーッとかすかな音がしてジッパーが開き、パンツを下げるとペニスが出てきた。特に大きくもなく、普通サイズのペニスだった。これが今から妻の中に入るのだ。
そう考えると私はワクワクして、早送りで先を見たい気分だった。妻は手を使わずに亀頭の先を咥え、そのまま徐々に口の中に入れていった。
これは私とのセックスでも妻がやってくれるテクニックだ。おそらく前の男に仕込まれたものだろう。
自分がされるのは慣れていても、妻が他の男にするのを見るのは興奮ものだ。
妻がフェラチオしながら何度もカメラを見るので、まるで私に見せつけているかのようだ。
いや、後で私がビデオを見るのは分かっているのだから、これは明らかに見せつけている。
もしかしたら、妻には私とは別の性癖があるのかもしれないと思った。もしそうだとしたら、これは嬉しい発見だ。
窮余の策として実行したビデオ撮影だったが、これが夫婦の生活に新しい世界を開いてくれるかもしれない。
うーん、なかなかいいシーンが撮れてる
ペニスは完全に勃起していた。担当の男は起きているのではないか。そう思ったら男が首を持ち上げた。まだよく状況が理解できないらしい。
画面から男の表情は見えないが、おそらく目が点になっていただろう。男は落ち着きなくあたりを見回した。
担当者の気持ちはよく分かる。自分が寝ていたら、下請け業者の妻が全裸でフェラチオしているのだ。どう見ても普通ではない。
男はもう一度あたりを見回して妻に何か聞いていた。
「あの人は夜まで帰らないって電話があったから大丈夫」
男の質問に、ビデオの中の妻がそう答えた。
「そうか」
男はそれを聞いて少し安心したようだ。
上半身を起こしてフェラチオする妻の髪を撫でていたが、やがて乳房に手を伸ばすと遠慮がちに揉み始めた。
それほど大きくない妻の乳房が男の手で形を崩していく。いよいよだ。いよいよ始まる。
私はコップに半分ほど残ったビールを一息で飲み干した。
「大丈夫?この先もっときついけど見るのやめる?」
私はワクワクして見ていたのに、妻はそれを逆の意味に取ったらしい。
「いや、いいんだ。全部見てみなきゃ」
私と妻が会話している間に、テレビの中の男は妻を抱き寄せてキスしていた。長いキスだった。妻はうっとりした表情で男の唇を受け入れていた。
途中から舌を出し入れして、激しいディープキスになった。ぶちゅぶちゅといやらしい音が反響する。
「あっ、うっ」
妻がこらえながら出す声がたまらなかった。
男はキスしながら片方の手で乳房を揉み、もう一方の手で妻の股間を弄り始めた。
3箇所を同時に責められて、妻は「あん、あん」と喘いでいる。男が膣に指を2本出し入れすると、妻は体を硬直させてイってしまった。
ぐったりした妻を畳の上に寝かせて、男がズボンを脱ぎ始める。妻がテレビ台の下から小さな箱を取り出した。
中にはコンドームが入っていた。男はそれをペニスにつけて妻の中に挿入した。
「あっ、いいっ」
男が動き出すと、一度イった妻の体にすぐ火がついた。妻は男の背中を抱き締めてすぐに2度目の絶頂を迎えた。
これほど感度のいい妻を見たことがなかった。
「ずいぶん感じてるようだな」
私が言うと、
「やだ、言わないで」
と妻は下を向いた。
ビデオに撮ったものを私が見ると分かっていて男に抱かれるのだから、妻も興奮しないはずがなかった。
男のピストンは10分ほど続き、その間に妻はもう一度イカされた。
痩せて神経質そうな担当者は思ったよりもタフで、このあと騎乗位で下から妻を突き上げるシーンが続いた。
それから2人でシャワーを浴びたようで、5分ほど誰もいない部屋が映っていた。テレビではまださっきのお笑い番組が流れていた。
やがて戻ってきた男はビールを飲みながら、両足を畳に投げ出して妻にフェラチオさせた。画面の中で妻の丁寧なフェラチオが数分間続いた。
私が「うーん」と唸ると、
「ごめんね、もう見るのやめよう」
と妻が言った。
「いや、そうじゃないんだ。こういう場面が脅しに使えるなと思ったんだよ。なかなかいいシーンが撮れてる」
私は他人に抱かれた妻の映像を見ながら、冷静な批評をしていた。
妻はこの後、バックでもう一度男とセックスしてビデオは終わった。
怪しまれるから、徐々に増やしていく
担当者が帰って1時間以上たっているのに、部屋の中にはまだ男が放った精液の臭いが残っていた。
セックスの残り香は、本人たちは気づかなくても他人が嗅いだら敏感に分かるものだ。
私はかつてクローゼットの中で嗅いだ精液の臭いを思い出していた。あの時と同じで、私はどうしようもないほど勃起していた。
「こっちに来て」
私は妻を手招きした。
「なに、どうしたの」
妻は怪訝そうな顔でテーブルを回って来る。私はいきなり妻を抱き寄せて激しくキスしていた。
「あっ、ちょっと、やだ、どうしたのよ」
驚いた妻は色んなことを言いながら暴れた。
「やだー、まさかあれ見て興奮したんじゃないでしょうね」
そのとおりだった。
私は何も答えず、妻の乳房を乱暴に愛撫し、スカートの中に手を入れて強引にパンティを脱がせた。
「やだー、まるで変態じゃん。気持ちわるいー」
妻に自分の性癖を罵られることさえ快感だった。
私は罵倒する妻の声に興奮し、濡れた股間に口をつけて舐めた。
「あっ、そこは!」
妻が口ごもった。何を言いたいのか分かったが、私は構わない。むしろ、担当の男が散々ペニスを出し入れした妻の穴を舐めたくて仕方がなかったのだ。
ついさっき、担当の男が自分の快楽のためだけに使った妻の穴。そこを舐めるのは、私にとって気が遠くなるほどの快感だった。
もし担当の男が私の前で妻を抱き、性器の結合部分をこの目で見れるなら、この世にこれ以上の快感はないとさえ思えた。
「ちょっとお、もう。あなた変よ、おかしいって。あっ、だめ!」
舐め続けているうちに、妻はおとなしくなって甘い息を漏らし始めた。
翌月になると、私の工務店が受注する仕事は3割ほど増えていた。
あまり急に増やすと怪しまれるから、徐々に増やしていくという。1年後には仕事を倍近くまで増やすと、あの痩せた担当者は約束してくれた。
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