読者投稿年齢不詳の男性
これからは、主犯のことを「ボス」と呼ぶことにします。
裏DVDをネット販売するにあたってまず考えたことは、
『いかに捕まらないかではなく、いかに遅く逮捕されるようにするか』
でした。
そこで、裏DVDの配送や作成をする部屋とは別に、ネット・サーバー契約を行う“ガサ入れ用の部屋”を借りることにしました。
警察がレンサバ会社にアクセスログを求めても、この部屋しか出ないようにするためです。
もちろん、サーバーへのアクセスは全てこの部屋から行います。
「ザ・隠れ家」という言葉がピッタリ
ガサ入れ部屋と名義人はボスが準備してくれました。
『部屋の名義人 = 全ての名義人 = 逮捕役』です。
後にこの名義人は逮捕されたそうですが、どんな処分になったのか正確には知りません。
初犯らしいので、きっと執行猶予か罰金だけで終わったのだと思います。
顔も知らないですし、名前も忘れました(笑)
自宅からガサ入れ部屋のPCを操作するにしても、セッティングは現地へ行かなければなりません。
この部屋のPCを「1号機」と呼ぶことにします。
実際は別の場所に2号機があり、それも踏み台にしていました。
僕達のおおまかな考えとしては、
①まず1号機の部屋に警察が踏み込む。
②1号機を調べる。
③その間に全ての証拠を消して撤退。
④逮捕しに来た時には物証が無い。
こんな感じでした。
このように事が運んだかどうかはまた書きたいと思います。
ガサ入れ部屋に初めて連れて行かれた時、「ザ・隠れ家」という言葉がピッタリでした。
建物自体は古くないのですが、「他に誰か人住んでるの?」という雰囲気です。
部屋を見たら、その雰囲気が増しました。
トイレ、キッチン、TV、ビデオデッキ、お風呂もあります。
更にエアコン完備です。
しかし、逃走犯が潜んでいそうな部屋なのです。
光回線はもう既に引いてありましたから、ボスと2人でPC2台を搬入します。
もちろんマウスやモニターも運び込みます。
セッティングが終わったら、PC本体以外は全て引き上げます。
PCを運び込むと意外に忘れ物が多くなります。
マウスパッドが無かったり、PCを操作するテーブルが無かったり。
寝転んでPCをセッティングしたのも人生初めてのことです。
遠隔操作用のVNC(ネットワーク上の離れたPCを操作するためのリモートデスクトップソフト)をインストール、ルーターのポート開放。
そしてIP(IPアドレス、ネットワーク上の機器を識別するための番号)が変わった時のために、IPをメールで通知してくれるツールを導入。
それだけのセッティング予定だったのですが、自宅から操作するより現場で操作した方が快適なので、セッティングは深夜にまで及びました。
おまけに、プロバイダの契約書をボスが忘れてしまって…。
それではIDやPASSが分かりません。
メールもフリーメールをガンガン転送設定していきます。
サーバー契約もこの時に済ませました。
確か月々3万前後のプランに加入したと思います。
もちろんアメリカのレンサバ会社なので、全て英語です。
しかし、僕の英語力は中学生程度。
苦労しましたが、結局最後まで問題なく出来ました。
エキサイト翻訳に感謝です。
1号機がある「ザ・隠れ家」は、ホントに最後までトラブルを続出してくれます。
このセッティングをしながら、
『これで後には引けない。僕も裏DVD屋になったのだ』
と思ったものです。
今でもハッキリと思い出せます。
暑い暑い夏の日でした。
ボスの家に戻り、1号機へのアクセスチェックをして、現地でのセッティングは完了しました。
チャプター4レンタルサーバー選び
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