先日の昼休憩時に、職場近くの公園で何の因果か子供達に逆上がりの特訓をしていました。
その内1人の男児がいきなり持ち上げるように胸を鷲掴みにしてきて、条件反射で思わずミドルキックをしてしまったのですが、いつ訴状が届くかと毎日眠れぬ夜を過ごしております。
すっかり春らしい陽気に包まれ、かと思えば少し肌寒かったりと着る服に困る毎日です。
春は暖かくなり、「変質者が行動的になる季節」とよく言いますよね。
今回は私が出会った変質者のお話です。
その靴は無いわ!
仕事終わりに家路を急いでいた時です。
すっかり夜が更け、街灯もまばらで人の気配も少なく、民家の電気が珍しいほどの時間帯。
疲労に苛立ちながら歩いていると、前方に人影が。
恐怖などはなく、『こんな時間に珍しい』と一瞥し俯きがちに歩いていたのですが、その人影が近づくと私の前で立ち止まったのです。
『何?カツアゲ?』とビクビクしながら視線を上げると、どう見ても全裸の男性でした。
私は『疲れから来る幻覚か?』と目を凝らしましたが、やはり全裸。
一気に恐怖感が押し寄せ、喉の奥から声を搾り出そうとした時、視界に入った変質者の足元。
NB(ニューバランス)の目がチカチカするド派手なランニングシューズ。
全裸にそのド派手なランニングシューズ…。
私もかなり疲れていたのでしょう、
「その靴は無いわ!」と1人抱腹してしまったのです。
人生で一番笑った瞬間だと思います。
道端にも拘らず、膝をつきお腹を押さえて、うずくまりながら笑っていました。
笑い過ぎて呼吸が乱れてくると、遠慮がちに「大丈夫ですか…?」と声をかけられ、「変質者頑張れや!」と更に笑ってしまいました。
笑い疲れて少し落ち着いた頃に、「馬鹿にしたつもりじゃないんです、すみません」と謝り、純粋な興味から「その靴今季モデルですよね?」と声をかけると、バツが悪そうにコクリと頷きました。
よく見ればまだ若い男の子で、取り敢えず「服は…?」と尋ねると、「近くに車を停めててその中にある」と言うので、私の上着を貸してあげ、一緒に車へ。
因みに、私はこの間ずっと半笑いです。
その靴は敢えてのチョイスですか?
変質者が服を着たので私の上着を返してもらい、これまた純粋な興味から、「何故全裸なんですか?」と聞いてみました。
気まずそうに俯いた変質者、なんだか泣きそうに見えたので場を和ませようと思い、「全裸の露出狂って私初めて見ました!」と興奮気味に伝えたのですが、彼の心の壊れる音が聞こえた気がしました。
車に乗り込み逃げようとしたので、「逃げたら通報します!」と言うと変質者の動きが停止。
変質者と話をする機会なんてまず無いですから、私はこの貴重な瞬間をそう易々と逃したくなかったのです。
変質者は私のことを不審者でも見るような目で、「なんなんですか…?」と怪訝な表情。
ここに、『変質者 VS 不審者(私)』の戦いの火蓋が切って落とされました。
不審者「見られて興奮するってやつですか?」
変質者「すみません…何かムラムラして…」
不審者「でも、この時間人通る方が珍しいですよね?」
変質者「誰も来なけりゃ諦めてました…すみません」
不審者「車内で脱いでる間に萎えなかったんですか?」
変質者「すんませんでした!もういいでしょ?!」
不審者「その靴は敢えてのチョイスですか?」
変質者「うっさい!通報したけりゃすればええやろ!」
こうして変質者は立ち去ってしまいました。
満足のいく回答ではありませんでしたが、変質者も普通の人間なんだなと思いました。
寧ろ、笑い過ぎて呼吸困難に陥った私を心配してくれ、終始半笑いの私にここまで付き合ってくれたので、普通よりちょっと良い人だなと思いました。
多分彼は二度と変質者にならないと思いますが、変質者を見かけたらすぐさま110番を。
春は着る服に困りますが、取り敢えず衣類は身に付けましょうね。
靴責めワロタwwwwwwwwww
本人はどういう気持ちで履いてたんだろうな
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