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『割り切り』否定派は風俗を叫ぶ

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『割り切り』否定派は風俗を叫ぶ
読者投稿40代前半の男性

 主に出会い系サイトを介した売買春行為、いわゆる割り切り。

 私自身その経験はなく、否定も肯定もしない中立的な立場を取っている。

 もちろん違法行為ではあるが、この記事ではそれを問題にしていない。

『割り切り』否定派たちの咆哮



 いつも気になっている事がある。

 そういった割り切り希望の男女に向かって、

「割り切りするくらいなら風俗に行け」

「割り切りするくらいなら風俗で働け」

なんて文言をよく目にする。

 何故そんな言い方が出来るのか、何故そんな事を軽々しく口に出来るのか。

 目にする度に本当に疑問に思うのだ。

 私の同級生のとある女性は、高校を中退後、いわゆる「デキ婚」をしたのだが、2年程で旦那さんが病死してしまった。

 当然、彼女や子供が食べて行くためには働く必要がある。

 そこで彼女が選んだ道は、風俗だった。

 だが給料は周りが思うほど良くはないし、どうやらピンハネもされていたようだ。

 仲間から聞いた話では、当時流行ったテレクラで割り切りもしていたらしい…。

 中学時代に比較的仲の良かった女性だったが、私にはどうする事も出来ない。

 噂では、長期にわたって風俗店で働いていたらしい。

 私は去年同窓会に参加したのだが、彼女に対しては昔と変わらない態度で接した。

 色眼鏡で彼女を見るのは失礼だと思ったからだ。

 女手ひとつで子供を育てており、現在は母子共々幸せに暮らしている。

 何も友人という理由で味方をするわけではないが、私は今でも、彼女の選択が間違っていたなどとは思っていない。

 母子2人、食べる為、生きる為に必死だった事は想像に難くない。

 それを他人が「良い」「悪い」と断じる事は出来ない。

 これは出会い系サイトにも言える事だ。

 出会い系サイトに登録している方、あるいはこれから登録しようと考えている方は、何かしらの繋がりを求めているのだろう。

 例えばそれが純粋な出会いだったり、趣味友達や遊び友達だったり、ただ日記を読み書きしたり、それこそ割り切りやセフレの関係、果ては真剣に恋人や結婚相手を探している人もいる。

 それでいいではないか。

 どんな形だろうが、どんな場所だろうが、出会いは出会い。

 割り切りもそうだ。

 本当に割り切り自体が好きな人もいれば、後ろめたさを感じつつも、切羽詰まって嫌々ながらセックスする場合もあるだろう。

 他人には解らない、それぞれの事情があるのだ。

 好き好んでその道を選んだわけではないケースもある。

 出会い系サイトにいる男女は、求めている異性像、境遇や価値観は違って当たり前なのだが、決して登録している事実を声高には言えない。

 少なからず、後ろ髪を引かれる思いで利用している人が多いだろう。

 つまり、結局は大差ない者同士の集まりなのである。

 だからこそ、人それぞれの出会いや求めているモノに対して、「良い」「悪い」と言うのは大きなお世話ではないか。

 出会い系サイトで止むを得ない事情で割り切りをする男女、仮にそういった関係を否定している人でも、いつどんな境遇や状況になるか分からない。

「割り切りは絶対にしない」と断言できない人がほとんどだと思うのだ。

 だから私は、人様のそれぞれのカタチに批判や非難だけはするべきではないと考えている。

 何よりも…

『風俗に行け』

『風俗で働け』

なんて言い方は、水商売や風俗で働く方々への侮辱でしかない。

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