読者投稿40代後半の女性
人妻の花園のパネル指名を頂いた。今回はホテル派遣ではなく待ち合わせ。
大きな病院の近くでの待ち合わせになった。その場所がまたわかりにくい。
しばらく病院の周りをぐるぐる走り、伝えられたナンバーの車を探すが見つからない。B系ドライバーさんも焦り、事務所に確認の電話を入れる。
スタッフがお客さんに連絡を取り、場所を確認してそこから移動しないように伝えたらしい。ようやく目的の車が見つかった。
「あの車です」
「わかりました。行ってきます」
B系ドライバーさんはその場を離れた。
私は車に近づき乗り込む。
「お待たせしました。人妻の花園の千秋です」
お客さんは押し黙ってしまった。
やっと出てきた言葉は「キャンセル」だった。
狭い空間でのキャンセルは、ホテルで言い渡される以上に堪える。
「わかりました。キャンセル料3,000円です…」
お金を受け取り「失礼します」と車を降りる。
この瞬間はいつまで経っても慣れない。『ダメ女』の烙印を押された気持ちになる。
事務所にキャンセルの旨を伝え、B系ドライバーさんに迎えに来てもらった。
(今日が雨じゃなくてよかった)
そんなことを思いながら。
せっかくパネル指名を頂いても、こんな風にキャンセルを言い渡されることがある。
実はサイトに掲載されている私の写真は、お店が用意した別人のものだ。見た感じは巨乳で、綺麗系の雰囲気を醸し出している。
巨乳は当たっているが、まったくもって綺麗系ではない。
(みんなこの写真を見て指名してるのか…。せっかく毎日頑張って書いてる写メ日記は読んでもらえてないのかな…)
そう思った私は、スタッフに直談判をしに行った。
「私の写真を撮ってください。パネル指名で派遣されて、キャンセルされるのは辛くてたまらないです」
過去に自分の写真を載せてもらっている女の子もいた。私も載せてもらえると思ったが、予想は大きく覆された。
「撮ってもいいですけど…千秋さんの写真で載せたら指名減りますよ」
非情な言葉が降り注いだ。
見た目優先の世界だということを、改めて思い知らされた。テクを見てくれる、人間性を見てくれるお客さんはいないのだろうか。
返す言葉がなかった。すごすごと待機所のブースに戻るしかなかった。
(私はどうすればいいんだろう)
何かできることがないかを必死に考えた。絶望の波に飲み込まれながら。
“私”のお客さんを集めよう
写メ日記という狭い世界だけではやっていけない。
考え抜いて出した答えは、「ソーシャルネットワークの利用」だった。
Twitterと某SNSに登録し、人妻の花園の千秋としてお客さんを集めようと考えた。
そのためにはお店の許可が要るかもしれない。何を言われるかと不安になりながら相談した。
「新しくお客さんを掴みたいので、TwitterとSNSに『千秋』の名前で登録して活動したいのですが、問題ないでしょうか?」
どうやら問題はないらしく、無事に許可が出た。となれば早速行動へ移す。
アカウントを取り、すぐにプロフィールを作成する。Twitter、SNSともに、お店の名前とサイトのアドレスを載せた。
ここで自分をアピールし、仲良くなってお客さんに繋げようという作戦だ。Twitterは写メ日記同様、出勤状況をツイートした。
SNSに登録すると、現役デリヘル嬢という物珍しさからか、すぐにアクセスされメールが届いた。
掴みはOK。
ここから何かが動くと信じてやり取りを始めた。
第15話リピーターが付かない私
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