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【私は人妻デリヘル嬢】第7話.初指名は市外のお客さん

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【私は人妻デリヘル嬢】第7話.初指名は市外のお客さん
シリーズ物【私は人妻デリヘル嬢】

読者投稿40代後半の女性

 その日は突然やってきた。

 10:00に事務所に着くと、「千秋さん10:30に広島駅に行けますか?」とスタッフのお兄さんに聞かれた。

「広島駅ですか?行けますけどどういうことですか?」

「指名入りましたよ」

 まさかの指名。しかも広島市内ではなく、東広島市まで新幹線でひとりで出向かなければならない。

『はじめてのおつかい』みたいな気分だった。新幹線代の領収書も貰わないといけないので、券売機ではなくみどりの窓口に行かなければならない。

 一気に焦った。
 自分の荷物とお仕事バッグのチェックをし、時間に間に合うよう支度をする。
 新幹線代は立て替え払い。お金があってよかった。メイクを見直してドライバーさんを待つ。

 いつものようにシルバーワゴンでクロちゃんが来た。

「千秋さん人妻パネル、東広島まで!」

 パネル…つまりお店のサイトなどを見て個人指名してくれたということ。
 初めて聞く「パネル」の響きが甘く切なく胸に迫った。遂にこの時がきた。
 でも、初めてのパネル指名が市外になるとは思わなかった。久しぶりの新幹線を楽しもう。

 クロちゃんは余裕があるようにと車を飛ばしてくれた。

「頑張ってくださいね!」

「行ってきます!」

 クロちゃんの声に送られて、私はみどりの窓口へ走った。

 急ぐ、意外に人が多い。

(時間間に合うかな…)

 お客さんには10:43発のこだまに乗ると説明してあるらしい。ここでタイムロスがあっては信用を損ねる。私は焦った。

 ずいぶん待ったような気がした。ようやく順番がきた。

「東広島まで自由席一枚、領収書お願いします」

 発券までがまた長く感じられる。壁の時計をチラチラ見る。

「領収書のお名前はどうなさいますか?」

「空白でお願いします」

 切符と領収書を受け取ると、2階の新幹線ホームまで走った。
 冗談抜きで10年以上乗ってない。無事に乗車できるか自信がない。

 それでも改札を抜け、ホームを間違わず、私は停車していたこだまに乗れた。

 ほんの小旅行。
 覚悟を決めた。

 わずか10数分の新幹線の旅。でも目的は旅ではなくお仕事。
 流れゆく景色を眺めながら、これからのことを頭の中で整理していた。

 東広島で降りたら、一旦トイレに行ってメイクチェック。そして事務所に着いたと電話し、お客さんの車の特徴を教えてもらって合流。そこから派遣時間のカウントが始まるので、再度事務所に合流した旨を電話。ホテルに入ったら、ホテル名と部屋番号を伝えてプレイ開始。
 どれかひとつ欠けてもいけない。忘れてしまいそうで怖かった。

 あっという間に東広島に。見たことのない景色が広がる。
 口から心臓が飛び出しそうになりながら、メイクを直し駅を出て、ロータリーをぐるっと見渡す。

「お疲れ様です千秋です。着きました」

「えーと黒の軽、ナンバーは****…」

 電話を切って車を探す。

(黒の軽…結構いるじゃん)

 傍から見たら完全に不審者だっただろう。ふだんは裸眼0.1で行動する私、メガネも持ってきていなかった。車にじーっと近づき、ナンバーの確認を繰り返して、やっとお客さんと合流した。

 緊張でポツポツと話しながら、車は近くのホテル街へ。
 ホテル名と部屋番号を伝え、プレイが始まった。

 場所が違うとホテルの雰囲気も違う。そんな気がした。それくらい私は緊張していた。初めてのお客さんを接客した時のように。

 いつものように服を脱がせ、歯磨きとうがいをしてバスルームへ行く。シャワーの温度を確認し、お客さんにも熱くないかを確かめてもらう。
 手のひらで、私自身で身体を洗う。男性器を洗うのも優しく、やさしく。それだけでむくむくと反応していった。

 バスルームでパイズリとフェラ。とてもいやらしい。
 立ったお客さんのお尻を軽く掴んで舐めあげると、足が小刻みに痙攣していた。

 お客さんの身体を拭いて差し上げベッドへ。
 いつものように乳首を舐め、全身リップ。首筋、耳、腋、胸、脇腹、お尻、脚、足の指へと…。

 足の指を口に含んでフェラのように舐めると、吐息が漏れ出るのが聞こえた。すべての指を丁寧に執拗に舐めて、今度はいきなりフェラへ。

 かすかに喘ぐような熱い吐息を聞きながら、思いつくままに舌を動かす。手を一切使わないフェラ。根元まで咥え込んで離さない。私の自慢だった。

 口と舌を駆使して、今日もフェラだけでイカせることが出来たので満足した。
 そこで10分前コールが入った。慌ててシャワーをし、手書き名刺の裏に「今日はありがとうごさいました、機会があったらまた会いましょうね♥」と書いて手渡した。幸いに独身だから出来たことだった。

 駅まで送って頂き、事務所に帰りの便の時間を告げる。こだまだから1時間に1本なのが痛い…。
 うだる暑さの中、クーラーが効いてるのかわからない駅構内でお茶を飲みながら、新幹線を待った。

 お店に戻ると、早速写メ日記を更新した。
 通常の写メ日記とは別に、接客したお客さんへのお礼メッセージコーナーがあった。そこに先程のお客さんへのお礼を書いた。

「11:00頃にホテルメロン301号室でお会いした方へ♥今日はご指名いただき、ありがとうございました☆初めての東広島に行ってめちゃめちゃ緊張したけど、楽しい時間を過ごすことができました(≧∇≦)いっぱい感謝してます!たくさん感じてくださって嬉しかったです(人^∀^)またお会いしましょうね♪」

 こちらもデコメが使えるので、めいっぱいデコメを駆使してお礼の言葉を書いた。初めての指名を無事終えられたことに感謝した。

 この頃になると、写メ日記へのメールも増えていた。
「ギニュー戦隊」のように下着を見て興奮し、白の下着姿を毎日リクエストする人もいれば、返答に窮する人も見られるようになってきた。

第8話サイコパスと性病の不安

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