21歳か22歳の夏の話である。
俺はプールのバイトでサブチーフの位置にいた。
チーフは高橋先輩だ。
サブチーフの休日はお客さんの対応に忙しく、平日しか監視台に座らない。
その分出会いも激減する。
これ読んでください
業務時間が終わるとチーム毎に集まり、次の日の出勤確認と雑談が行われる。
高橋先輩「以上、明日もよろしく!俺からは何かあるか?」
俺「いえ、大丈夫です」
高橋先輩「じゃあ解散!お疲れ様!」
一同「お疲れ様でした!」
ゾロゾロとロッカールームに向かう。
??「俺さーん、これ読んでください」
俺「うん?どれ?」
可愛らしい便箋に入った手紙だ。
「ゆりか」と言う女の子からだった。
うちのチームの新人で元気な女の子だ。外見もスタイルも良い、高校1年生である。
ゆりか「後で読んでください」
俺「わかった」
手紙の内容は正直覚えていない。
『好きだからこのメアドに連絡下さい』とかいう内容だった。
ロッカールーム、サブチーフからは専用のロッカーと控え室が使える。
俺は控え室で手紙を読んでいた。
高橋先輩「お、客から手紙もらったの?今年は女運良さそうじゃん」
俺「うちのチームの子ですよ、それもセフレいなくなってから全然女運ないですよ」
俺はゆうりの時に他のセフレを切った。
ゆうりが就職で県外に出てからはセフレが0だった。
高橋先輩「まじで?だれ?だれ?」
俺「ゆりかさんですよ、ほらあのアヒル口の」
高橋先輩「あーあの子か、若い子だけど、磨けば化けそうな顔してるよな、付き合ってくれって?」
俺「いや、メールしてくれって内容です」
高橋先輩「いいんじゃね?女いないならメールして付き合っちゃえよ」
俺「メールして考えてみます」
俺とゆりかは数日メールして付き合うことになった。
付き合った翌日のバイト帰りにラブホでヤった。
お前浮気してるだろ
ゆりかは事ある毎に俺と付き合ったことを言いふらしていたため、瞬く間に噂はプール全体に伝わった。
ゆりかが休憩時間中のことである。
うちのチームの班員と話していた。
女「俺先輩が女抱く時ってどんな感じなの?俺先輩とは数年一緒に仕事してるけど想像つかないんだけど。ロマンチックなの?」
高橋先輩「あ、俺もそれ気になる」
ゆりか「え~普通だと思いますよ、有線いじっててレゲエのチャンネルにして電気暗くして」
俺「おい、止めろ、俺が恥ずかしさで死ぬ」
高橋先輩「有線のレゲエの番号暗記してるのは凄いわ(笑)」
プール営業中はゆりかの嫉妬が酷かった。
たまに客から声をかけられると不機嫌になり、同じチーム内の女の子にもいつも警戒していた。
一方、ゆりかも男の客に声をかけられたりしている。
俺は全く嫉妬心が生まれてこなかった。
ゆりかのことを本当に好きなのか、分からなくなる。
アルバイトが終わった後は一緒に帰り、帰りがけに一発ヤる日々が続いた。
ある日、ゆりかと帰宅している時だ。
俺は運転しながらゆりかの様子を見ていた。
俺「ゆりか」
ゆりか「うん?」
俺「お前浮気してるだろ」
ゆりか「え?…なんで?」
俺「何人の女と出会ってきたと思ってんだ、仕草が怪しすぎるわ(笑)」
ゆりか「してないよ!どこが怪しいの?」
俺「さっき電話鳴って携帯見たよな?メールも返さず、電話にも出ないで携帯閉じた。すぐにもう一度開いてたけどマナーモードにしたんだろ?その後も電話が来て、バイブで鳴ってた。今、俺にバレないように浮気相手にメールしてる」
ゆりか「…」
俺「してないって言うなら今打ってたメール見してみ?」
ゆりか「ごめん…でもなんでもない人なの」
俺「なんでもないなら隠すな、浮気するならもっとバレずにやれ、浮気に気付いたらさすがに注意する」
ゆりか「ごめんなさい」
俺「俺とゆりかはセフレじゃない。気付いたからにはどっちかを選んでもらう、俺か浮気相手か。俺を選ぶなら、今ここで浮気相手にもう会えないと電話して。浮気相手を選ぶならこのまま家に送って明日からは仕事仲間だ」
ゆりかは俺を選んだ。
ゆりかは泣きながら「もう会えない」と浮気相手に電話する。
泣きながら電話するなら、なんでもない相手では無いだろう。
ゆりかは恋心多き乙女だった。
プールで客にナンパされては浮気をする。
しかし、浮気の仕方は下手くそ過ぎた。
俺は付き合って1ヶ月も経ってないが、3回浮気された。
ゆりかは毎回浮気相手に泣きながら電話する。
俺「何回バレれば気が済むの?普通の男なら別れてるぞ」
ゆりか「ごめん、でもなんでまだ付き合ってくれるの?私のことそんなに好きでいてくれてるの?」
俺「ゆりかは浮気するには下手すぎるし、直すしかないだろ。ゆりかの浮気癖は俺が直すしかないと思うから一緒にいる。今は好きかどうかわからんが、本当にゆりかが浮気癖を直したらもう一度向き合うよ」
その後もゆりかは浮気を続け、5回目で浮気相手を選んだ。
結局、俺はゆりかの浮気癖を直せないまま別れた。
第19話会社の女上司とセックス
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