今月の初め、慣れたガラケーからやっとの思いでスマホに変えた。
俺は早速、話題になっているLINEに登録する(遅い)。
LINEには「ふるふる」という機能がある。
このふるふる機能を使えば、近くで同じくふるふる機能を使っている人と交信できる可能性があるのだ。
もちろん、互いの許可がいるのだけどね。
ある日の夜、大通り公園を徘徊しながらふるふる機能を使ってみた。
すると、ある女性と繋がって互いに友達登録をした。
初めて全くの他人とLINEを通じて知り合えたので嬉しかった。
そして、1日に数回LINEで会話をしていった。
女性のスペック
・名前は栄子(仮名)
・アラフォー
・二児のママ
・某大手の銀行員
・LINEの写メを見る限り綺麗
毎日、他愛のない話をしていたのだけれど、どちらかと言えば栄子さんのほうから絡んでくる。
旦那もいるし、幸せな家庭生活を送っているのだろうなと思っていたが、LINEのメッセージの頻度から、『実は旦那と上手くいかずに寂しい想いをしてるのだろうか』と思い始めた。
そこで俺は、先週の土曜日に軽く揺さぶりをかけてみた。
俺が休みで彼女は夜勤だったので、「今夜は暇なんだよね」と栄子さんに告げた。
すると栄子さんが、「だったら今日の夜に飲みに行きませんか?」と誘ってきた。
断る理由などどこにも無い。
二つ返事でOKし、19:00に三越の地下で待ち合わせをすることになった。
「私は目が悪いから見つけてください、もし見つけてくれたらご褒美あげますよ♪」
妙にノリノリな雰囲気でそう言われたので、俺も気合いが入ってきた。
とりあえず中央区まで赴き、時間ギリギリに三越地下に降りてみた。
うう…待ち合わせしているとおぼしき人がたくさん居すぎて、とてもじゃないが初対面の女性を探すことなど不可能。
すぐさまLINEで栄子さんにヘルプを出す。
詳しい位置を聞いた後、栄子さんを探し出した。
顔や髪型は清楚に見えて、背は低くスリムで綺麗な人だった。
『さすが銀行員してるだけあるな』と心の中でガッツポーズ(笑)
軽く自己紹介を終えると、栄子さんは俺にGODIVAの紙袋を差し出してきた。
「はい、ご褒美です」
ちょっとニヤニヤしてしまった(笑)
何処に飲みに行こうかと話し合い、大通りの外れにある雰囲気の良さげなバーへ行くことになった。
地下から地上に出てみると、先ほどまでは降っていなかった雪がシンシンと降っていた。
栄子さんは、バッグから折り畳み傘を出して俺に持たせてきた。
(初めて出会って僅か5分で相合い傘か…)
バーに着くと、2人でカクテルを飲みまくりながら、楽しい時間を3時間ほど過ごした。
話している途中、何度も栄子さんのピンクな唇にキスをしたくなったが我慢する。
店を出た後、栄子さんにどうやって帰宅するのかと聞くと、寒空の中「歩いて帰ります」と言い出す。
「それなら家の近くまで送っていくよ」と言い、結局30分ほど一緒に歩いて見送ってから、俺は電車に乗って家路に就いた。
(俺はどうしたいのだろう…)
そんなことを考えながら、その日は眠った。
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