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【100人斬り男の体験談】第7話.バイト先のプールで逆ナン

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【100人斬り男の体験談】第7話.バイト先のプールで逆ナン
シリーズ物【100人斬り男の体験談】

 高校2年の6月にメールが届いた。
 プールの偉い人からだ。
 この人は重度の火傷をしながらも働いた俺を気に入ってくれた人だ。

「久しぶり、どう?今年もプールやらないか?面接はいらんぞ」

 俺はもえのことを思い出し断ろうか悩んだが、メールを送ってくれたことが嬉しくて働くことにした。

 この判断が俺の人生を大きく変えた。

 働くための書類を出しに偉い人のところへ行った。

偉い人「希望のチームはある?」
俺「できれば去年と一緒のスライダーで」

 俺は流れるプール担当となった。

 不安だ。
 今年は経験者が少ないという理由で流れるプールになってしまった。
 俺は泳げん。

 初めてのバイト仲間と顔合わせ。
 うわーギャル男ばっかかよ。
 真面目そうなのは俺含めて5人くらいしかいないじゃないか。

 班は20人程のチームでそれをチーフ、サブチーフがまとめる。
 スライダーの班との違いは水に入る機会が多いこと。
 そのため、制服のTシャツを捲ることが許されていた。

 バイト初日。
 基本的な仕事は、流れるプールに沿って設置してある監視台に座り、監視をするのである。
 暇で暑い、楽しみといえば流れてくる女の子のおっぱいを見つめることである。
 おっぱいをずっと監視してたい。

女「あのー」
俺「あ、はい!」
女「何歳ですか?」
俺「え?あー17歳ですよ」
女「ありがとうございます」

 女グループは流れていった。
 え!?今のイベントはなんだったの!?
 歳聞いただけ??

 女グループが流れるプールを一周してきた。
 女グループが俺を見ながらヒソヒソ話をしてる。

女「あのー彼女いますか?」
俺「え?いないです」
女「ありがとうございます」

 女は流れていった。
 なにこの一周ごとの質問タイム。

男「交代です!!」

 交代が来た。
 ここで軽く説明しておく、流れるプールは一周が長いので、監視台が8個あるとしよう。
 監視台1→監視台2→休憩→監視台3…と30分ごとに交代が入り、監視台8台を全て回る。

 次の監視台に移る。
 先ほどの女グループが遠くに見える。
 さっき俺が座ってた監視台の近くでキョロキョロしている。
 俺に気付き、女の1人が手を振ってくる。
 俺は反射的に小さく手を振った。

女「キャー」

 はしゃいでる。
 なにこの天国、スライダーチームと大違いじゃねぇか。
 いや、高1の時に比べて高2はモテるようになったからなのか?

 休憩だ。
 チーフのいる待機所に行く。
 備え付けの麦茶を飲みチーフと話す。

チーフ「どうだった?君はえーと、ごめん名前なんだっけ?」
俺「俺です。なんか女の子に手を振られました」
チーフ「まじで?開園1時間で女の子に気に入られるのは素質あるね!」
チーフ「はい、これ」

 チーフから渡された物はガムテープとマジックである。

俺「?」
チーフ「メアドを書いて帽子の内側に貼っておきな、もし女の子にメアドを聞かれたら渡すんだ」
チーフ「監視員が逆ナンされることは結構ある。でもバイト中で携帯も持ち込めないだろ?口頭でメアドを伝えてたら他の客に印象が悪い。ガムテープなら耐水性もあるし、すぐに剥がして渡せるし、女の子とも連絡がとれる」

 先人の知恵は偉大だ。

 休憩が終わる。

俺「交代に行ってきます!!」
チーフ「おう!1日目でメアド交換して武勇伝作ってこい!」

 交代して監視台に座る。
 一周したがあの女グループはいないみたいだ。
 でも客が増えてきたな、女の子もいっぱいだ。
 今日は平日だし、来れるのは夏休み中の学生くらいだ。
 家族連れは少ない。

 手を振ってきた女グループがプールサイドを歩いてる。
 俺に気付き何やら話し合ってる。
 浮き輪を取りに行って流れるプールに入ってきた。
 そして俺の監視台の真下で止まり、流れない。

女「こんにちわ!」
俺「どうも」
女「お兄さんカッコイイですね!」
俺「そんなことないよ~」
女「メアド教えてもらったりできますか?」

 うぉ、早速聞かれた。
 俺は帽子に張り付けたガムテープを渡す。

女「これメアド?きゃーありがとう!絶対メールするね」

 1年目のスライダー担当の時は逆ナンなんて皆無だったのに。
 俺は流れるプール担当になったことに感謝した。

女「お兄さーん、ちょっと聞いてもいい?」

女グループが一周してきた。

女「あのガムテープはいつも用意してるの?」
俺「あ、いや、その」

 俺はかなり返答に困った。

 そうか、メアド聞いていきなりメアド渡されたらチャラいと思われるのか。
 1つ勉強になった。

 女グループは流れるプールをずっと流れており、俺を見つけるたびに手を振ってくる。
 俺は手を振り返す。
 その様子を見ていた別の女グループが手を振ってくる。
 俺は手を振る、女達は笑ってヒソヒソ話をしている。
 メアドを交換した女グループに優しくすれば、他の女グループにも優しい印象を与えるみたいだ。

女2「話してもいいですか?」
俺「ちょっとなら」
女2「彼女いますか?」
俺「いないですよ」
女2「お名前なんですか?」
俺「俺だよ」

 手を振ってきた女グループが声をかけてきた。
 女グループを探してる時にわかったのだが、この流れるプールは浮き輪に浮かべば一周10分ほどかかる。
 最初の女グループはあと5分は流れてこない。
 話すなら今だ。

俺「何歳なの?」
女「16!」
俺「歳近いね」
女「メールで年齢とか色々教えてもらっていいですか?」

 ガムテープはさっき渡したので品切れだ。

俺「後で教えるから、1時間後にまた流れるプールにきて」
女「ありがとう!わかった!」

 女達は流れてキャッキャウフフやってる。

 休憩だ。
 俺は待機所に向かった。

チーフ「どうだった?メアド聞かれたか?」
俺「聞かれたんで渡しました、もう1組メアドを聞かれてるのでガムテープとマジック借りていいですか?」
チーフ「まじで?初日に2組にメアド聞かれたの?」
サブチーフ「最終日の飲み会でいじるネタができたな、初日に2組は伝説になるかもな(笑)」

 これは伝説の始まりに過ぎなかった。

 初日は2人のグループとメアドを交換して終わった。
 ロッカールームで着替える。

友達A「どうだった?メアド聞かれたらしいな」

 なぜ友達Aがいるのかと言うと、去年俺と友達Bがプールのバイトをして、友達Bが女を数人捕まえた話を聞き、今年から働き始めたのだ。
 同じ流れるプール担当だ。

俺「2組聞かれた、メールはまだ来てない」
友達A「まじで?2組なの!?いいなー俺は0だったよ、日焼けが痛くて仕方ないわ」

 同じ班でも、ローテーションが合わなければ休憩が被らないので話すことも少ない。

友達A「明日は自分から頑張るわ」
俺「クレームがきたらどうするんだよ」

 2日目、今日は友達Aと休憩が一緒だ。
 こいつと1時間ごとに顔を合わせると思うと、学校にいる時と変わらなかった。

 今日も学生が多い。
 友達と何色の水着の子が可愛いとかの話で盛り上がる。

 いくら可愛い子がいても、声をかけることが出来なかった。
 俺はナンパが苦手でいつも友達に任せていた。
 初日みたいに女の子から声をかけてもらえると楽なんだがなー。

 俺はどうしたら女の子に声をかけてもらえるかを考えた。

 まず格好が良くない。
 赤い帽子をかぶり、つばはピンっと一直線である。
 Tシャツは黄色で下はブーメランの水着である。
 まずはそこを直した。
 帽子のつばを折り、Tシャツは肩まで捲り、お腹の部分も見せるようにTシャツを捲った。
 ブーメランもピッチリ着るより、ケツが軽く見える位の方がかっこよく見えた。

 次に監視台での振るまいを考えた。
 俺はこの2日目に色々試し、黄金パターンがあることに気付いた。

 まず監視台に座ってる俺に注目させるため、片足を貧乏揺すりかぷらーんと足を揺らす。
 昔ティッシュ配りをやっていた友達が、「人は動いてるものを見る癖があるから、小刻みに揺らしながらティッシュを渡せば結構受け取ってくれる」と話してたのを思い出したのだ。

 非常に些細なことだが、この女はイケるか判断するのに一番の判断材料となった。

 軽く貧乏揺すりをすると、俺を見てくる人が多数だった。
 判断は簡単だった。
 俺を見てくる女を見て、すぐに視線がプールに戻る女は無理、しばらく俺のことを眺めてる女は結構イケる、俺のことを見て、友達に報告して友達と一緒に眺めてくる女はほぼイケる。

 イケると判断した女は大体一周した後こっちを見てくる。
 俺は目があった瞬間に軽く会釈をする。
 女の子はびっくりしておじぎしてくるか友達に報告をする。
 女は気になる存在として認識してくれる。
 次に目が合ったときは、「また目があったね」みたいな気恥ずかしい雰囲気を出しながら微笑む。

 微笑むことで、女は「自分に好意を持ってくれてるかも?」と錯覚する。

 あとは相手からの行動を待つだけだ。

 俺は2日目に試行錯誤したやり方で、この夏に変身する。
 8割の子は話しかけてくる。
 話しかけてこない子も手を振ってくる。

 2日目は3人にメアドを聞かれた。

 ロッカールーム。

友達A「なんでそんなに声かけられるんだよ」
俺「コツ掴んだ」
友達A「いいなー俺も出会いたい。でもあんまりやり過ぎない方がいいぞ、高橋先輩が対抗心燃やしてたぞ」

 高橋先輩はギャル男でプール経験は2年目、俺と一緒だったが学年は2個上だ。
 それも高校をダブっており、2年目の高校3年生だ。
 今年、去年と流れるプール担当で、去年はナンパをしまくり一番女を食ったみたいだ。

 俺は高橋先輩に目をつけられると面倒だなと感じていた。
 着替えが終わり外に出ると、バイト終わりで着替えもせずに外でダベっているグループがいくつか点在する。
 見慣れた光景だ。
 今日あった出来事を外の自販機の前で報告し合っているのだ。
 俺と友達はバイク通勤で片道1時間以上かかるため、ダベっている暇はない。

俺「お疲れ様でーす!」

 横をすり抜ける。

「俺~、ちょっと来てよ」

 高橋先輩である。
 呼ばれて拒否するわけにはいかないが、友達から話を聞いた後なので拒否したかった。

高橋先輩「女の子何人捕まえた?」
俺「今日も合わせると5人です」
高橋先輩「すげーな!ハイペース過ぎるだろ」

 失敗した。
 嘘をつくべきだったかな?

高橋先輩「同盟組もうぜ」
俺「同盟?」
高橋先輩「同じ流れるプールでそんなハイペースで女持ってかれたら、いつか狙いの女が被るだろ、どうしてもタイプな女は譲りあうんだ」

 確かにいつか被りそうだ。
 この人、ナンパが上手いだけあって策士だな。

俺「同盟は全然問題ないですけど、自分ナンパはするつもりはないんですよ」
高橋先輩「ん?ナンパじゃないの?」
俺「自分は声掛けられるのを待つタイプなんで、先輩のタイプの女の子をあらかじめ聞いておかないと知らないでメアド交換しちゃうかもしれないです」
高橋先輩「じゃあ、メアド交換した女の中にタイプの女がいたら紹介してくれ」
俺「わかりました」
高橋先輩「よろしくな!」

 俺はイチャモンつけられるのかと思っていたので安堵した。

 この時結んだ高橋先輩との同盟は長く続くことになる。

 高橋先輩と同盟を組んだが、そもそも俺と高橋先輩の好みのタイプは全く違う。
 高橋先輩はバリバリのギャル好きで、小麦色じゃないと目もくれない。
 俺はギャルが苦手だったので、全く狙いが被ることはなかった。

 俺は絶好調だった。
 雨で客が来ない日以外は1日1人以上とメアド交換していた。

 印象に残ってる客をいくつか書いていこう。
 一番歳が若かったのは小学6年のグループだった。
 プールの営業時間中は手を振ってきたり、ずーっと俺の監視台の下にいた。
 正直他の女グループが声を掛けづらくなるから邪魔だった。

 バイトが終わり外に出ると、小学6年のグループが俺を待っていた。
 先輩たちに「俺~いくらなんでも犯罪だぞ~」と冷やかされる。
 話を聞くと連絡先を知りたいとのことだった。
 成長した時のことを考えてメアドを教えようとしたが、俺に好意を持ってくれた子は携帯を持ってなかった。
 電話は他の女の子とのメールの時間が少なくなるので避けたかった。
 携帯を持っていた子が1人いたので、「携帯借りてメールしてきな」とメアドを渡した。

 一番年上なのは後に書く29歳のセフレ。
 休憩中にパトロールという作業がある。
 プールサイドを歩いて置き引き盗撮、その他の禁止行為を見張るのだ。
 パトロール中にラジオ体操が流れ、プールサイドで子供とラジオ体操をしながら遊んでた。
 その横にセフレになる女がいた。

女「見てみて、かっこよくない?あの子供になりたいな~」

 すぐ横に女がいるため、俺は聞こえていた。

女「私がもっと若かったらな~生まれてくる時代間違えた気がする」
俺「お姉さんも好きですよ」

 俺は微笑みかけた。

女「え?嘘?本当に?」

 セフレ曰く、「あの笑顔にガツンとヤられた」と言っていた。

 次は綺麗な女の子2人組である。
 前に出てきた嫉妬深い元カノだ。

 プールに2人組で来る女の子はナンパ待ちの子が結構いる。
 ナンパする男もそれを知ってか、2人組に声をかけることが多い。
 客のナンパ男が2人組の女をずっーとナンパしていた。
 綺麗な女の子二人組で、浮き輪もなく流れるプールを歩いてるのだから目をつけられる。
 前述の通り、元カノは北川景子っぽい美人で、男はどうしても成功させたいらしい。
 しかし元カノは嫌がって逃げていた。
 俺はどうにか助けられないかと考えた。

俺「すいませーん、そこの黒色の水着の方ちょっといいですか?」
元カノ「はい?」
俺「ナンパされてますよね?迷惑ですか?」
元カノ「はい、ずっと付いてきてかなり迷惑してます」
俺「もし次に何か言われたら、俺を彼氏だと言って下さい、彼氏の見てる前なら諦めると思います」
元カノ「あ、言ってみます」

 しばらくして、ナンパ男に俺が彼氏だと説明してるようだった。
 男たちがこっちを見てくるので、怒ってるような目をしてガンを付けた。
 ナンパ男達は彼氏がいると聞くとすぐにいなくなった。

元カノ「ありがとう、いなくなった」
俺「良かった。また他のグループに迷惑なナンパされたら言って下さい」
元カノ「もう帰ることにした。メアド教えてくれたりしない?」

 迷惑そうだから助けようと思っただけなのに思わぬ収穫だった。

 プールのシーズン営業が終わりそうな時には、俺は他の班の監視員から「今日は何人捕まえた?」と聞かれるほど有名になっていた。
 友達Aは俺の捕まえた女の特徴を他の監視員に触れ回っていた。

 うちのプールには出口が数ヶ所ある。
 閉店時間が近づくと出口を1ヶ所だけ残し、あとの出口は手の空いてる監視員で閉める。
 俺が門を閉めようとすると、

爆乳外人「スイマセーン、私ココカラ出たい」

 水着のままで荷物も何も持ってない。

俺「荷物をお持ちで無いようですが、出たら戻れなくなりますよ?」
爆乳外人「私キョウ、スペインにカエラナイトいけない」

 もう意味わからんし、外に出そうと思った。

爆乳外人「センキュー」

 門を閉めた。
 後ろを振り向くと友達Aが笑ってた。

 ロッカールーム。

友達A「おいおい見たぞ~、あの外人はなんなんだ?」
俺「お前は誤解をしてる、あの外人はスペインに帰…」

 友達Aが走る。

友達A「今日の俺の収穫はスペイン人らしいぞ!!」

 友達Aは言いふらすために外に走ったのである。
 誤解は解けず、2日間くらい「グローバル」と呼ばれた。

 2年目のプールが終わりそうだ。
 出勤日数35日位だった。
 その間、メアドをゲットした数は100を超えた。

 この100を超えるメアドのおかげで、俺は高校生のうちに経験人数100人を達成する。

 最終日の飲み会では「伝説の逆ナン男」とネタにされ、潰れるまで飲まされた。
 酔って記憶がなくなったのは初めてだった。

 実は俺はプールのバイトをずーっとやっていた。
 ゲームショップでアルバイトしてた時も、プールのシーズン営業中だけ休んでいた。
 社会人になってからもバイトしていた。
 さすがに土日とお盆休みだけだが、それほど逆ナンが楽しくて仕方なかった。

 高橋先輩がチーフ、俺がサブチーフの時期もあった。
 俺は最終的には2年チーフを務めた。
 全ての逆ナン話をしたらキリがないので、一番メアドをゲットした高校2年の夏を題材とした。

第8話お願い!処女を捨てたいの!

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