【出典:アタマジラミの対策】
読者投稿50代前半の男性
私にとって最も深刻なトラウマ。
その起因は、およそ30年前に遡る。
当時の私は、某TV番組制作会社でADをしていた。
「アシスタントディレクター」と言えば聞こえは良いが、制作会社のADなんて悲惨なものである。
ほぼ24時間、スタジオでは埃まみれ、ロケでは泥まみれになって働き、おまけに安月給。
ろくに家に帰ることも出来ず、ほとんど会社に寝泊まりしていた。
一応、会社には仮眠用のベッドがあるのだが、そこは先輩たちに取られてしまう。
入社したばかりのペーペーはソファで寝られれば上等、下手すりゃ床でゴロ寝だ。
労働基準法も何もあったもんじゃない。
思いのほかロケが順調に終わった12月のある日、社長が私を含む貧乏ADを集めてこう言った。
「お前たち、いつもコキ使ってるからな。今日は俺が、特別ボーナスとして風俗に連れてってやるよ」
そもそも、この会社にボーナスなんてものは無い。
番組制作費を水増し請求するか何かして、少しばかり金を浮かせたのだろう。
連れて行かれたのは忘れもしない、西川口の安っぽくて小汚いピンサロだ。
それでも、まだ風俗童貞だった私は、ちょっと嬉しかったことを覚えている。
それからしばらくは年末年始の特番が立て込んで、2週間ほど家に帰ることが出来なかった。
ようやく家に帰り、泥のように眠ったまでは良いのだが、どうにも股間に妙な痛痒感がある。
考えてみればこの2週間、1度も風呂に入れなかったので、『身体が汚れているせいだろう』と思い、その夜は銭湯に行って入念に身体を洗った。
埃まみれでボサボサの髪、伸び放題の髭、饐えたような臭いのする身体、ボロ雑巾のような服。
銭湯の客たちには、『浮浪者が来た』と思われたに違いない。
しかし、ある程度の期間が経過しても、股間の痛痒感は治まるどころか、むしろ強くなっていく。
スタジオには若いアイドルタレントもいるというのに、ジーンズの上から股間に手を突っ込み、ボリボリガリガリと陰部を掻き毟りながら仕事をしていた。
そして私は、衝撃の事実を知ることになる。
あまりにも痒いので、明るい電灯の下でパンツを下ろし、しげしげと見てみると…
何かが動いている。
しかも1匹ではない。
陰毛にぶら下がるようにして、何匹もの白っぽい虫のようなものが蠢いている。
試しに指で掻いてみると、わらわらと逃げ出すように動き回るのだ。
『ぎゃっ』
「背筋が凍る」とは、こんな時に使う表現なのだろう。
あまりの驚きと絶望感に、全身の血の気が引いていくのが分かった。
それは「毛虱(ケジラミ)」だった。
見るのは初めてだったが、それ以外に考えようが無かった。
そう、あの時のピンサロで拾ってきたのだ。
大慌てで近所の薬局に走り、「毛虱に効く薬をくれ」と告げると、スミスリンという粉末状の薬を出された。
照れ隠しに、「いやぁ。犬を飼ってるから、そこから移っちゃったかなぁ」と言ってみた。
もちろん大嘘である。
私は犬など飼っていないし、そもそも犬猫に付く虱(シラミ)と、人間に付く毛虱は全く別物だ。
それを知ってか知らずか、店員は私の言葉を無視して続けた。
「でもこれは、成虫には効きますけど、卵には効きませんよ」
考えあぐねた末、私は陰毛を全て剃り落とすことにした。
毛根にびっしりと貼り付いた卵は、爪を立てても取れず、薬も効かない。
となれば、それ以外に方法は無い。
裸電球の下で畳の上に新聞紙を広げ、洗面器にお湯を入れ、背を丸めて、安全カミソリで自らの陰毛を剃り落とす。
その時の自分の情けない姿は、以後の性生活に、今でも暗い影を落としている。
きっと私が女性の陰部をパイパンにしたがるのも、「SM」の名を借りたトラウマの影響なのかもしれない。
お前ら、「毛じらみ 画像」でググるなよ・・・
絶対だぞ・・・
ピンサロで拾ったトラウマ「毛ジラミ」
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