【EGweb】運営者江川
昨日、見学&リフレ店の『大塚RK(アールケイ)』が突如閉店する事態となった。
理由は不明なままだったが、その約1時間後、同店の公式ブログに以下の記事が掲載された。
急にこのような事態になった理由についてですが、昨日、当店に警察の立ち入り調査が入りました。(中略)今の営業形態が出会い系喫茶に当たるとのことで風営法の許可が必要になるとのことでした。(中略)これによりマジックミラーもしくは写真で選んで客に紹介するという店舗型リフレは全て出会い系喫茶に当たる可能性が高いとのこと。一方で派遣型に関しては無店舗型風俗店としての届け出がなければ風営法違反になるとのこと。また、見学専門店に関してはマジックミラー越しのパフォーマンスはストリップ劇場と同等の扱いとみなされる可能性があり、これも風営法の許可が必要とのこと。要するに派遣型も店舗型もこの業界全般の営業実態が様々な風営法違反に当たる可能性があるとの警察の見解です。(中略)
【出典:興行場許可店 店舗型見学&リフレ 大塚RK】
大塚RKは警察に「出会い喫茶」と見なされた結果、風営法の許可は取れないと結論付け、苦渋の決断をしたのが事の真相というワケだ。
見学店・リフレ店の存在は、限りなくグレーゾーン
そもそも「見学店」とは、個室からマジックミラー越しに女のコを観賞する店舗を指す。客の個室とキャストの待機部屋はミラーにより仕切られている為、会話やお触りは不可能だが、“過激なパフォーマンス”が来店客を魅了し続けている。
一方「リフレ店」とは、女のコから資格の要らないリフレクソロジー(簡易マッサージ)を受けられる店舗を指す。こちらは会話や軽いタッチ程度なら可能で、女のコと直接触れ合える事から通い詰める客が後を絶たない。
いずれの店舗も性的(抜き)サービスは一切無いものの、在籍嬢の年齢層が低く(18歳~20代前半)、ソフトサービス故に質の高い女のコが流れる傾向にある。これらの要素が「普通の風俗」に飽きた客の心を掴み、世の男達から支持を集める事となった。
そんな見学とリフレの複合業態が、『大塚RK』のような「見学&リフレ」というワケだ。
そして、それぞれの店舗には“別の楽しみ方”も存在する。
見学店の場合は、前述した過激なパフォーマンスを観ながら個室で自慰行為に及ぶ客が多い。
また、リフレ店には女のコによって「裏オプション(以下、裏オプ)」と呼ばれる独自のサービス(性的サービスも含む)が存在し、裏オプ目的の客が大半を占めている。
つまり、前者は「オナクラ」、後者は「店舗型風俗」の側面があるのだ(リフレ店において、性的サービスの提供は違法行為となる)。
見学店は女のコと喋らず、対面する必要も無い為、女性と接する事が苦手な男性や、会話などの接触要素が煩わしいと考える男性がメインの客層だ。
一方、リフレ店の場合は簡易マッサージを受けつつ、裏オプ交渉をする『背徳感』と、裏オプが成就した『達成感』を求める男性のリピートが多い。また、見学店とは異なり距離感が近い事から、嬢に依存しやすい傾向がある。
このようなライト風俗店の利用客は、性行為ありきの風俗店には魅力を感じず、ガールズバーやキャバクラなどの会話をするだけの店にも興味は無い。
若くて可愛い女のコを観賞したり、思う存分触れ合える『癒やし』を得る事が目的の客層だ。
自慰行為が可能な見学店、裏オプが存在するリフレ店。
一般的にはメイド喫茶と同系統の「萌え店」に属するのだが、その存在は限りなくグレーゾーンに近い。
まず、見学店・リフレ店自体がかなり特殊な業態である事を理解して欲しい。
今回の調査名目は「出会い喫茶」…もうメチャクチャだ
見学店・リフレ店は業態の特異性から、警察当局と熾烈な闘いを繰り広げてきた。
両者の争いの歴史は、「JKビジネス」が誕生した2006年頃から始まるのだが、その点は割愛する。
そして昨年9月9日、警察は秋葉原の見学店『すた★ぷろ』に対し、全国で初めて「興行場法」を適用、同店の経営者を逮捕した。
Check秋葉原の見学店『すた★ぷろ』が摘発、興行場法違反容疑で経営者の男(52)を逮捕
「興行場」の定義は以下の通りだ。
興行場は「映画、演劇、音楽、スポーツ、演芸又は観せ物を、公衆に見せ、又は聞かせる施設」と定義されているが、これらの営業を行う場合には興行場法に基づき都道府県知事の許可を得なければならない。
【出典:厚生労働省】
元々すた★ぷろは“JK見学店”だったのだが(2014年頃まで)、JKビジネスの社会問題化に伴う規制強化を受け、現役女子高生を解雇した。
そして満18歳以上の女性従業員のみを雇用し、営業を再開した後に「見せ物小屋」と判断され、摘発の憂き目に遭う事となる。
当時、警察は「制服を来た女性従業員が居る店は、児童買春の温床になる可能性がある」との意味不明な見解を示している。
JKビジネスの根絶を目指す警察当局が保健所と結託し、古い法律(興行場の施行は昭和23年)を無理やり持ち出したのだ。
すた★ぷろの摘発後、見学店は一時激減したが、新たに同法の届け出を行った店舗が現れる。今年3月20日にオープンした首都圏初の“興行場許可店”が、昨日閉店した『大塚RK』だった。
無事に興行場法の許可を取得し、何の問題も無く営業を行っていたと思われた同店だが、そのわずか4ヶ月後に廃業に追い込まれる事となる。
今回の名目は、「出会い喫茶に当たる」との見解による風営法違反。もうメチャクチャとしか言いようがない。
横暴がまかり通るからこそ、警察は「国営ヤクザ」と呼ばれる
元々、法文は非常に曖昧に作られている。
基準を明確に定義しないのは、何らかの問題が生じた際に拡大解釈を行い、警察が確実に排除する為の保険だ。
警察当局からすれば、ライト風俗業界はよほど潰したい存在なのだろう。
仮に俺が見学店・リフレ店の経営者だったら、興業場違反とされた時点で心が折れている。
それでも尚、同法の届け出を行い営業を継続する気概は、素直に称賛したい。
『大塚RK』の経営者は、「警察とのイタチごっこに疲れた」のが本音だろう。
営業開始前に事前に警察署に相談し、指導を受けた興行場法の許可を得たにも関わらず、今度は風営法違反という理不尽さ。
心身ともに疲弊しない方がおかしい。
確かに、ライト風俗業界はグレーゾーン。
一部のリフレ店(厳密には在籍嬢)が、裏オプと言う違法行為を働いている点も否定できない。
だが、この業界に限らず、性風俗先般の存在が性犯罪の減少に寄与しているのも紛れもない事実だ。
被害(実害)なき事案への対応はピカイチ。
反面、早急な事案ほど重い腰を上げず、不祥事を起こした時は保身に走る。
ハッキリ言おう。
警察は卑怯だ。
法律の拡大解釈が可能かつ、ライト風俗業界を目の敵にしているなら、もう摘発の理由は何でもアリだ。
この横暴がまかり通るからこそ、警察は「国営ヤクザ」と何ら変わらない。
見学店・リフレ店は衰退し、今後は「無店舗型」が増加する
警察の悪口ばかり書くと俺にも調査が入りそうなので、ここからは気持ちを切り替えてライト風俗業界の今後を考察する。
そもそも、文句を言ったところで何も解決しない。どんなに理不尽だろうと、国家権力には誰も逆らえない。
さて、本題に入ろう。
俺自身は、見学店・リフレ店は数える程しか利用した事が無い(風俗店に関しては一切利用しない)。
が、当ブログを運営する関係上、各方面から様々な情報が入って来る。
そうした事情もあり、いち「関係者」の立場から記す。
『大塚RK』の経営者も述べていたが、今後はライト風俗業界への取り締まりが強化され、見学店・リフレ店は間違いなく衰退する。
前述のように、これらの業態はグレーゾーンな側面がある。その営業実態の特殊さ故、明確に「合法」とも「違法」とも言えない“法律の挟間”に位置している。
そうした背景から、経営者たちは幾度も指導(または摘発)を受け、その度に対策を講じ、営業を続けてきた。
ところが、今回は警察が同業界に対し「風営法違反」との見解を示した。
大塚RKの経営者は、「風営法の許可は現在の場所では取れません」と述べている事から、他店も同様の状況だろう。
つまり、風営法の届け出を行えない以上、見学店・リフレ店は撤退せざるを得ないのだ。
今後この業界が存続する為には、唯一現実的に届け出が可能な「無店舗型」の新規開業しか無い。
再び何らかの
いち早く性風俗特殊営業の届け出を行い、“派遣型リフレ店”をオープンした経営者たちは先見の明がある。事実、昨今は同業種の店舗が急増し、飽和状態にあるのが現状だ。
以上の理由から、『見学店・リフレ店は衰退し、今後は無店舗型が更に増加する』というのが俺の見解だ。
ちなみに、【EGweb】のライターでもある「サトリ」氏の個人ブログには、大塚RKの一件に際する関連法律が詳細に解説されている。
俺のクソ記事とは比較にならないほど参考になる為、興行場法・風営法などの知識を深めたい人は、是非とも目を通して欲しい。
別サイトアールケイさん閉店を受けて風営法による解釈
最後に
『大塚RK』の立ち入り調査から、リフレ店は「出会い喫茶」と見なされ、新規出店と営業継続が困難な事態に陥った。
また、見学店の閉店情報は入っていないが、警察はこの業態に関しても「ストリップ劇場」との見解を示しつつある。
現在営業中の見学店・リフレ店に調査が入るのも時間の問題だろう。
今、“男のオアシス”が危機に瀕している。
見学店・リフレ店を利用した事が無い人は、今のうちに体験しておいた方がいい。
ライト風俗店の経営者たち、そして同業界の今後の動向を見守りたい。
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