
ライターmarimari
私は18歳の頃から23歳に至るまで、様々な出会い系サイトを利用してきた。
女性はこういったサイトに登録すると、男性からのメッセージがわんさかと入る。
今夜空いてますか?
今何してるの?
写メ交換しない?
などなど、正直いちいちチェックしていられないので、気になるメッセージにしか目を通さない。
出会い系サイトなのになかなか会えない…
全然返事が貰えない…
こんな人は、もしかすると女性の目に留まる内容ではない可能性がある。
大体どの男性からも同じようなメッセージを送られるが、私の場合は顔写真の有無、プロフィールの作り込み具合を見て返信している。
5年間で70人の男性と会ったが、そのほとんどは「1度きり」
私が出会い系サイトでやり取りをした男性は、5年間で500人以上。しかし、実際に会った男性は70人程度であり、1年あたり約14人だ。
この人数をどう受け止めるかは人それぞれだが、女性側からすれば少ないほうだと思う。
1年で14人の男性と会っていても、そのほとんどは「1度きり」で、関係が長続きすることはない。性欲に身を任せ、自分本位な性行為をする男性がほとんどで、正直『楽しい』とも感じなかった。
若かったあの頃はとにかく性欲が強く、体力もあり、手っ取り早くセックスできる相手が欲しかった。気が向けば関係は数ヶ月以上も続いたし、もちろん1時間程度の関係で、その後は赤の他人になった男性もいる。
自分との相性や性格などで、関係の寿命はかなり変わるのだ。
初めて『セックスが楽しい』と思えた相手は、44歳のオジサン
だが、そんな中でもたった1人だけ、2年以上関係が続いた男性がいる。
当時私は20歳。相手の男性は44歳だった。下手をすれば親子のような年齢差だが、いざセックスになるとそれは一切関係ない。
その男性は、初めて会った時から私を楽しませようと一生懸命に尽くしてくれた。その姿はとても嬉しく、私もその気持ちに応えたい一心で尽くし返した。
お互いに尽くし合う性行為は、ハタチだった私には未経験のことで、自然な流れで44歳の彼にドハマリした。
『セックスが楽しい』と思えたのはこれが初めて。されるがままの行為でもなく、こちらが一方的に尽くすだけの行為でもない。
相互に思いやる行為がこんなにも気持ちのいいものだということを、20歳にして44歳の男性に教えてもらったのだ。
その後も頻繁に会ってはセックスをする生活がしばらく続き、いつの間にか立派なセフレの関係が定着した。
彼はいつも優しく、セックスをしていない時でも常に私を気遣ってくれる。
そんな彼が変わったのは、関係を持ってから1年ほど経った頃だ。
「俺に全部任せて」まるで別人のような彼に調教される日々
ある日、いつものように2人でホテルに入ると、彼は突然変なことを言い出した。
俺好みにならないか?
言っている意味が分からなかった私は首を傾げた。
そんな私の態度を見て、
じゃあ今日は何もしないで俺に全部任せて
と言いながら、持ってきた自分のバッグを何やらゴソゴソし始めた。
そして中から出てきたのは、「アイマスク」と「手錠」だった。
これつけて
と目隠しをされ、後ろ手に手錠をかけられる。
初体験だけに若干怖い気持ちがあったものの、同時に『一体何をされるんだろう…』という好奇心も抱いていた。
ベッドに寝かされ、仰向けになった私の体を襲ったのは「痛み」だった。なんと鞭を振るわれたのだ。
驚きと痛みで声を出せずにいると、彼は
どう?
とどこか楽しげだ。
い……痛かった
と答えると、彼は満足げに
クセになるよ
と言いながら、私の体に再び鞭を振り下ろした。
今まで優しいセックスをしていた分、突然の豹変ぶりにかなり驚いた。だが、当時の気持ち良かったセックスを忘れられず、こんなに乱暴な行為をされてもどこか嫌いになれなかった。
今思えば、これは彼の計画通りだったのかもしれない。
(いつかまた、あの頃の優しいセックスもしてくれるはず…)
そんなことを胸に抱きながら、その後も会うたびに鞭を振るわれ、蝋燭の蝋をたらされたりもした。
毎回乱暴なセックスになったわけではなく、10回に1回程度の頻度で優しいセックスもしてくれた。
若かった私はその優しいセックスから抜け出せず、彼に言われるがまま調教される日々を送っていたのだ。
セフレ関係が終わったのは、突然のことだった
初めて会ってから1年後に調教がスタートし、2年経った頃には立派な彼の都合の良いセフレへと変わっていた。文句も言わず彼の性癖に付き合い続けるうち、いつの間にか2年以上が過ぎていたのである。
しかし、そんな日々に突然終わりが訪れた。
なんと彼は既婚者で、奥さんと子供がいたのだ。
私との関係が奥さんにバレ、「今後一切主人に関わらないでほしい」と直接連絡が来た。それ以降は彼からの連絡も途絶え、時間が経つとともに解放感を感じるようになった。
出会った当初はあんなに優しくて気持ちの良いセックスだったのに、いつの間にか乱暴な性癖に付き合わされるようになった私。「会わない」という選択ができたはずなのに、それでも彼に会っていたのは、あの時の“尽くし合うセックス”が忘れられなかったからだろう。
出会い系から、こんなにも心に残るセックスを経験できるとは思いもしなかった。もしまた機会があれば、彼とセックスしたいと今でも思い出す。
彼との関係が切れた後も、出会い系サイトで色々な男性と会っているが、やはり1日だけの関係で終わってしまうことがほとんどだ。
もう1度楽しいセックスができる男性と会えるまで、これからも私は出会いサービスを利用するだろう。
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