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【書評】生きるために身体を売る『援デリの少女たち』

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【書評】生きるために身体を売る『援デリの少女たち』

【EGweb】運営者江川

 久しぶりの書籍レビューとなる一冊は、以前から物凄く読みたかった本をチョイス。

 古本屋を探しましたが、見つけることはできず…。

 中古での購入を諦めてAmazonで注文し、待ちに待った本が昨日届きました。

記事内でこのように囲まれた文章は引用です。


概要


 今回ご紹介するのは「鈴木 大介」さん著、援デリで生き抜く少女たちを追ったドキュメント

 第1刷発行は2012年12月5日、かなり新しい本です。

それは決して「高額バイト」などというものではなく、まさに命がけの戦いだった。
業者に所属し、毎日のように売春をすることは、少女らにとって肉体的にも精神的にも非常に過酷だ。
それでも生きるために、住む場所を得るために、稼がなければならない少女らがそこに残留していく。
ずっと援デリで働き続けたいと思う少女などいない。

【本書そでより】


 表紙に写る制服姿の少女が印象的な本書。

 当ブログの趣旨とも一致していたので、ガッツリ読んでみました。

 結論から言えば、『超大当たり』でした。

 Amazonでのカスタマーレビューの平均値が、★4つというのも納得。

 僕としては、問答無用で★5つを付けます。

ピックアップ


合理化された援交

 援デリの経営システムは極めて単純だ。無届なのは言うまでもないが、一般的な性風俗業者のようにホームページや風俗営業誌への掲載、ビラ営業などは一切しない。事務所もなければ、受付もなく、働く女性の待機部屋もない。彼らが使うのは、携帯電話だけだ。(中略)

 まず、出会い系サイトでアクセスする男性客は、これから会う女性はあくまで個人的に援交している女性であって、援デリ業者に所属しているとは思っていない。
 一方、援デリ業者に所属する女性は、元々個人的に援交をしていた女性が多い。援“デリ”という言葉からは、デリバリーヘルスなどの派遣型風俗を思い浮かべるが、その実態は援交をする女性に成り代わって打ち子が客をつける「合理化された援交」の側面がある。
 そして援デリの最大の特徴は、一般性風俗ではご法度である未成年少女を取り込み、少女であることをウリにした業者すらいることだ。(中略)

 余裕の表情のウェイ君は、その日の稼ぎである万札をくわえタバコで数えだす。
 彼に関わらず、援デリ業者の多くはいわゆる「大手の有料出会い系サイト」を利用している。PC-MAX、194964(イクヨクルヨ)、ワクワクメール、ハッピーメール等々。二〇一〇年頃には都心を走るアドトラックや、高速道路や駅から見えるビルの屋上看板に広告を出すまでにメジャー化した、こうした大手出会い系サイトの「いますぐ会いたい」カテゴリーの掲示板が、援デリ業者の営業ツールとなっていたのだ。


十七歳の頭領

 午後二時にもなれば、喫茶Mには大山部隊、派生部隊に所属する少女らが、続々と出勤してくる。
「見てこれ! いまデイリー寄ったらサムいてサムがくれた! サム超いい奴だよね!」
 安っぽい携帯ストラップをブンブン振り回して入ってくる少女。サムというのは喫茶Mの近くでマッサージ店のポン引きをしているブラジル人だ。少女らは近隣の水商売や風俗店で働く外国人たちと、なぜか馴染みまくっている。(中略)

「大山さん、用ってなんですか。あたし先週取った客が巨チンで、痛くて仕事マジ無理なんすけど」
 上下白の汚れたスウェットにサンダル履き。腕にはタバコで焼き付けた根性焼きの痕が点々と広がっている。ほぼ金髪までブリーチした毛先が枝毛で荒れているが、切れ長の目に整った鼻筋の顔立ちだ。以前ウェイ君の部隊で働いていた少女、智美だった。(中略)

「おまえ、働けんのやったら、ウェイ君の横について少し打ち子やってみたらどうや?」
「は?あたしが?」
「そうや。おまえシッカリしとるから、ほんで上手くいったら独立して部隊もったらええやんか」(中略)

「あたしも働いてみて、色々思うことあったんで、やってみてもいいですか?」
 大山さんは、智美に携帯電話を二本渡して「ほな明日からや」と言う。(中略)

 だが喫茶M店内では、智美より年上の女たちも、実働部隊として待機している。彼女たちを差し置いて、未成年の智美をリーダーに抜擢した大山さんは、やはり慧眼の持ち主だった。
 翌日から、智美は未成年援デリ部隊の打ち子となった。


ハメられた中学生援デリ少女

 大山さんに教わって、瑠奈の部隊が営業するログハウスのような外観のカラオケボックスに向かった。狭い通路を抜けて室内に入ると、なぜかキャストの少女らは萎縮しているように見えた。これまで取材してきた未成年援デリのような喧しさも活気も、そこにはない。
「あ~、劉生からメールは来たけど、取材とかはナシっすね。うちの子はみんなそんな余裕ないんで。最低一日四本はつける約束でやってるんで、時間ないし。ミッチーとなるなる、お前ら次の客って3Pだから、3Pって分かる?」
 携帯を打ちながらこちらを見もせずに言う瑠奈は、二十歳とはいえ嫌な貫禄がある。指令を受けた少女らは、見るからに幼かった。
「3Pっすか。まあ。ていうかあたし、なるなるの前で裸とか無理なんですけど」
「部屋暗くしてもらえばいいじゃん。ていうか九万だよ、九万。一時間我慢したら、一人で二万円ちょっとだよ?」
「はあ……」(中略)

 腰の上がらない二人に、瑠奈が凄んだ。
「あんたら、十万稼ぐまでは辞めないって約束だよね。ガンバりゃ三日で稼げるんだから、やれよ。ドンキの自販機前で待ち合わせでアポってるから。お前らバックレたらこのアカ(アカウント)にバックレ女って噂立ちかねねえだろ。したらどうすんだよ!行ってきな。リーマン風だっていうから危なくねーよ」
「はあ……」
 しぶしぶといった表情で出て行く少女二人に、僕は不安を覚えた。


少女援デリ夏合宿

<補導をされないために、以下の約束を守ること>
・チームの集団行動をすること。夜九時半以降はブロック長の車以外で移動しないようにさせてください。
・路上でタバコを吸わない。営業強化期間中は、チーフを含めて全員が禁酒をすること。
・万引きは絶対に禁止です。
・ドラッグを使用したスタッフは破門です。
・買出しはチーフを中心に集団行動をするようにしてください。

 こんな書き出しから始まるマニュアルは、A4容姿に八枚、大きな文字でびっしり印刷されていた。「ブロック長」というのは、チームを率いるドライバー&打ち子のこと。「チーフ」というのは、寮のほかのメンバー同様に働きつつ、少女らを管理する寮長役のことで、組織が最も初めに声をかけた千葉の未成年援デリの少女らが配属されている。「スタッフ」というのは、役のついていない少女らだ。マニュアルには、その組織に携わる人間全てに向けての摘発・補導対策が書き連ねられていた。(中略)

「まず補導されないためにはどうするってみんなで考えたんですけど、チーフは全員補導歴バリバリあるんで、いくらでもアイディア出てきますよね。で、スタッフ全員、髪色はスプレーで黒に戻してるんですよ。夏休みじゃないですか。ガキが色抜いてるってだけでも補導じゃねぇ?って話になって。ギャ(ギャル)の子とか、鼻ピ(ピアス)も外してもらって、腕とか見える場所のタトゥーはファンデ(ファンデーション)か絆創膏で隠して、とにかくみんな地味~に行こうぜって」
 その管理は徹底していた。


歩く買春マニュアル

 僕自身が男なのもあるかもしれないが、「買う男」については、ほとんど生理的な嫌悪感すら感じてきた。専ら取材対象になる少女らを紹介してもらう目的で買う男の人脈も作っていたが、その中でも最も印象に残ったのが中井さんという中年男だった。ネットが発生する以前の九十年代前半から様々なツールで少女を買い続け、現在では援デリに稼ぎの多くを投じているという。そんな彼は、児童買春で二回の逮捕歴をもつ前科者だった。(中略)

 だが、二度つかまった経験から、中井さんは「買春やってても捕まらない手段を考えた」という。(中略)

「数こなしてる女、夜遊びしてる女、補導されやすそうな女は相手にしないこと。逆にきっちり門限があって家に帰ってる子の常連客になって囲ってしまえば、まず捕まらない。あとは携帯電話で自分を友達と同じフォルダに分類させること。それができない場合は、相手が十八歳未満と知って買ったか知らずに買ったかが立件の争点になることが多いから、自分の携帯には相手が十八歳以上かしつこいぐらいに確認したメールを保存して、消去不可に設定しておく。たとえ相手が十五歳ですって自己紹介してても、その確認メールはダミーでもいいんで送って保存しとく。援交の捜査で携帯のメモリに入ってないメール文章まで、携帯電話に問い合わせるはずないんだから。繁華街だったらホテル街から離れたところにあるホテルを使ったり、女の子と自分の出入りを別々の入り口にする。車は近くのコインパーキングに入れて、ホテルのパーキングは避ける。一緒にホテルから出ない!! これだけやれば、九割逮捕は回避できるでしょ?」

 まるで歩く買春マニュアルのような中井さん、買春のために人生を捨てているようなマニアの男だった。


障害者専門のスカウトマン

 都内にはルミさんのほかに、坂巻さんという三十代後半の男など、数名の「障害者狙いのスカウト」がいるのだと、丸川さんは言っていた。(中略)

 後日、丸川さんの紹介で、この坂巻さんに会うことができた。自ら精神障害者手帳を持ちつつ、障害を持つ女性に特化して生産業に送り込む。坂巻さんはまさに極悪人だ。
 丸川さんと僕が待つガストの四人掛けテーブルにやってきた坂巻さんは、言葉尻こそ丁寧なものの、不良風巻き舌の威圧的な男だった。(中略)

「でもなんで、障害持ってる子が専門なんですか?」
「専門じゃねえよ。でも俺は、知的障害でも精神障害でも薬物中毒でも、障害があればみんな同じ。みんな助けてるつもりですよ。そういう女にも仕事は必要だけど、そういう女はトラブルばかり起こすから、誰も面倒見ないです。結果的には働いてもらった金で俺も食っているけど、俺たちのような人間がいなければ、障害者の女たちはもっとひどい目に遭いますよね?わかりますか?」(中略)

「知的障害者の親も知的障害っていうのは、ずいぶん乱暴ですね」
「実際そうなんだからしょうがねーだろ。親が知的障害で、同じ障害を持った娘にガキの頃から売春させてるなんて、当たり前の話ですよ、俺が見てる世界では。でもそういう子、全部施設に突っ込んで、パン焼かせたり小細工教えて、中坊の小遣いにもなんないような端金やって、それが人道的なんですか? 障害者はそういうところに入れろっていうほうが、差別じゃないですか。障害者だって、自分でウリでもやって働いて、自分の欲しいもの買いたいって思ってるなら、やらせてやんのが人道的なんじゃないですか?」
 巻き舌の不良口調から出た、思いも寄らぬ「人道的」という言葉に、僕は返す言葉がなかった。


「援交は仕事じゃないんですか?」

 里奈と貴亜が中学に入学した四月のこと。施設で一つの事件があった。
<中学一年から三年までの女子は、夕食後に談話ルームに集まってください>
 そう声をかけたのは、施設から高校に通う三人の女子だった。里奈たちからすれば凄く大人の人たちだ。(中略)

 そこに円座を組んで座ると、議長役である高校生の女子がこう切り出してきた。
「知らない子はショックかもしれないけど、施設の生徒で援交している子がいます。それ、どう思う? っていうか、外から見てどう思われるのか、考えてほしくてみんなを集めました」
 座っていた中学生たちは、ざわめいた。里奈には既に「援交」というものの知識はあったが、無論経験はない。別の高校生が立ち上がって、発言を続けた。
「ここにいることで、私たちは特別扱いされたくないわけ。私たちはお小遣い、きちんともらってるでしょ。服だってご飯だってもらえて、普通に高校に進学させてもらえるし、もっと頑張れば大学だって行けないことないでしょ? それって、もしかしたら施設に入れない子からしたら、逆に恵まれてるってことなんだよ。でも、ここで援交してる子がいるとかいう噂立つだけでも、そういうの台無しになるわけ。分かる?」(中略)

 事情を知った里奈は、なぜか腹が立った。そして里奈以上に激昂したのが、突然立ち上がって反論を始めた貴亜だった。
「服もらえるけど、欲しい服はもらえないですよね。援交は仕事じゃないんですか?」
「あんた馬鹿? 援交なんか仕事じゃないよ! だいたい、犯罪じゃん」
「じゃあ、十八歳になって、風俗だったり男の人にお酒飲ます店とかで働くのは、仕事じゃないんですか?」
「だからさ。そういうふうにならないように、私ら頑張ってバイトして、眠くても頑張って勉強して、高校行ってるの。人は人、自分は自分って言うけど、そうじゃないんだよ。他の人が駄目なことしたら、みんな駄目ってことになっちゃうの、分からない?」
「は? マジ何言ってんのこいつ。意味わかんねーよ! それって、そっちの仕事してる人間、馬鹿にしてるだけじゃねえかよ!」
 普段は大人しい貴亜が、施設の中では禁じられている「汚い言葉」で大声を出したのには、理由があった。


レビュー


 6年半もの間、援デリ業者を取材し続けた著者が、その内情を痛々しいほど書き記している。

 あまりにも感銘を受けたため、今回の記事では内容紹介のボリュームが多くなった。

 寄る辺なき家出少女、ワケありの少女、貧窮に悩まされる少女。

 彼女たちが生きるためには、仕事をしてお金を稼がなければならない。

 それぞれの事情があり、まともな働き口に就くことのできない少女たちは、最終的に『身体を売る』という思考に行き着く。

 数多く存在する売春組織の中で、援デリもまた、彼女たちの安全網の1つとして機能している。

 だがそこは、利用する者、利用される者の思惑によって混沌としていた…。

 援デリ業務は、逮捕のリスクや客とのトラブルもあって、熾烈をきわめる。

 それでも少女たちは、少なからず“自分の居場所”を見つけることができた。

 同じ境遇に置かれた少女たち、価値観を共有できるのは“援デリ嬢”だけだからだ。

 身体を売る少女の多くは、金はもちろんのこと、同時に安心できる場所も求めている。

 美味しい食べ物を食べることができる場所であったり、屋根のある暖かい家であったりと、それは少女によって異なる。

 彼女たちとて、ずっと援デリを続けるわけにはいかない。

 だが、ゴールが見えなければ、身体を売らざるを得ない。

 その過程で、養ってくれる男性に出会えたのなら、少なくともハッピーエンドだろう。

 彼女たちの“居場所”が見つかるまで、援助交際を止めることは無い。

 援デリに勤める少女たちには、それぞれのストーリーがあった。

 第七章の主人公となる里奈は、八歳にして「三児の母」となった。

 しかし、とある事情によって家族離散となり、弟妹たちともバラバラになってしまう。

 その後は援デリ業者を転々としながら、風俗店で金を稼ぐことを決意する。

 最終的には「風俗業界のトップ」と呼ばれるようになり、月に150万~200万をコンスタントに稼ぎ出しているという。

 ここで驚くべきは、里奈の驚異的な精神力だ。

 家族離散、児童擁護施設への入所、放浪などの人生の憂き目に遭いながら、彼女は立派に自立した。

 常に前を向いて歩く姿勢には、『身体を売る』という“仕事”に偏見を持つことすらできない。

 終章では、思わず涙しそうになった。

「援交は仕事じゃないんですか?」

 最後に紹介した貴亜という少女は、こう問いかけた。

 これは、施設内の児童だけではなく、社会全体への問題提起なのかもしれない。

 援デリ業者や福祉施設の職員など、少女たちと直接的に関わることのできる人間以外には、彼女たちの傷を理解することはできない。

「援助交際なんて止めろ」「身体を売るなんて良くない」

 だからこそ、“真面目な大人”たちは丁寧なご高説を垂れる。

 だが、偉そうなことを言うだけで、ただの自己満足であることが多い。

 少女たちの手を取り、具体的な行動を起こす者など、滅多にいないからだ。

 彼らにとっては所詮他人事、俺から見れば偽善者に過ぎない。

 金を払って少女たちを買う大人のほうが、よっぽどマシに映ってしまう。

 “真面目な大人”たちの言葉は、時として彼女たちの心を容赦なくえぐる。

 理解してくれないからこそ、少女たちは彼らから離れていく。

 だからこそ、少女たちが全幅の信頼を寄せるのは、現状を打破する力を持った金なのだ。

 本書を読み終えた後、俺も自分の仕事について強く考えさせられた。

 出会い系専門のライターとして、身体を売る女性に何ができるのか。

 それは、世の中の男性に対して、彼女たちとの接点を持たせることだ。

 社会が少女たちを抱かないのなら、金を持っている男性が抱いてやるしかないのではないか。

 もしかすると、良い男性と巡り合い、負のスパイラルから脱出できるかもしれない。

 少女たちが“幸せ”を見つけた時、当てのない放浪は終わりを迎える。

 その一助になれるよう、俺なりに活動していこうと再び決意した。

 著者が照らし出す闇を垣間見たとき、援デリに対する価値観は一変するだろう。

 俺の読んだ書籍の中では、間違いなく永久保存版の一冊である。

目次

プロローグ
第一章 勝ち抜けレース
第二章 ヤクザと援デリ
第三章 全寮制援デリ
第四章 買春男たちの素性
第五章 闇のセーフティネット
第六章 救いの場所はあるか
第七章 身籠った少女
終章 帰郷
あとがき


PDFで読む、援デリの全て。

4.5 rating

この記事の著者

職業:R-18ブロガー【EGweb】運営者江川
『役に立つ記事の提供』がモットーのR-18案件専門ブロガー。
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