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キャバクラ時代のメンヘラビッチな同僚「枕営業の女帝」

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キャバクラ時代のメンヘラビッチな同僚「枕営業の女帝」
※画像はイメージです。

ライター夕花みう

 キャバ歴の中で、もしかしたら一番印象的かもしれない…。
 今日するのは、そんなキャストの話である。

わたし、六本木の超高級店でナンバー取ってたの



 拒食症を疑うほどの気持ち悪い細さに、大ぶりで派手なパーツ。言葉は悪いのだが、昔のアニメ「妖怪人間」のべラを思い起こさせる。見方によっては綺麗と言えなくもないのだが、整形依存症の女性を目にした時のように、何だか不気味さが拭えない…そんな女性だった。
 そして、彼女は六本木で1、2を争う超高級店に在籍していたと言い張って憚(はばか)らなかった。客席でもそう言うものだから、男性たちから突っ込まれてムッとしている事もしばしばだった。

 だが…なぜか指名はえげつないほど取れるのだ。

「Dちゃん指名で」

 店始まって以来のフリー客で知られているとある常連客が、いきなりDさんにゾッコンになり、ベタベタとお触りを繰り返したり…別のキャストを指名していたはずの太客がいきなりDさんを指名したり…とにかく、Dさんの周りは謎めいていた。無断欠勤も多く、何をしているのか一向に掴めない。
 ただ、関わるとヤバそうな雰囲気だけは皆感じていたらしい。いつのまにかDさんを指名し始めた客の異常なベタベタっぷりを眺めながら、他のキャスト一同は首をひねっていた。

「なんか秘密でもあるのかな?」
「ほんと謎だよね、Dさんって。確かに指名は取れてるけど…あんまり関わりたくないなぁ」

 わたしたちはそうやって噂していた。

ひょんなフリー客の取り合いから、闘いは始まった



 そんなある日、わたしはDさんを真っ向から敵に回してしまう。

 とある若いフリー客に付いたときの事だった。その客はわたしをいたく気に入ってくれ、LINEなどで毎日やり取りをしていた。指名と来店日時の約束までしたその矢先、出勤するなり、なぜかDさんとその男性が一緒にいたのだ。
 気まずそうな男性と目が合った。キャバクラでは複数のキャストと連絡を取る客はザラにいたので、それほど気にしなかったが、来店日時まで約束したのに、他のキャストを指名されると少し落ち込む。

 男性はそそくさとワンセットで帰って行った。と、フォローの連絡が入る。

「ゴメン…実はオレ、Dにずっとしつこくされとってん。『今日、遊ぼ』って言われたから行ってまったんだよな…。そしたら、『出勤時間遅れちゃったから同伴して』って頼まれて、断れんかったんや。ほんとゴメン…」
「うーん。まぁ全然いいんだけど、Dさんに悪いから、もうわたしとはやり取りしないでほしいんだよねぇ。お店のルールだからさ」
「なんでなん!なんでそうなるん?オレはお前のこと指名したいのに」

 なんと、男性がゴネてしまったのである。ワガママな客だと思ったのだが、それをよりによってDさんに伝えたらしい。
 悪いことはしていないはずだが、これで完全にわたしはDさんを敵に回してしまう事となる…。

 Dさんは一度ライバル心を燃やすと徹底的にやり込めるタイプだった。一緒の卓に付いたり、Dさんの指名客に付いた時は恐怖である。一銭の得にもならないフードをとにかく食べさせられて、酒も焼酎やウイスキーなどのほぼロック。きついと言ったらない。

 そしてありえない事に、当時の店長とデキていたらしく、常連フリー客の指名を自分に変えていたり、勝手に場内を申告したりしていたのだ。酒の席である上、Dさんはとにかく飲ませるので、かなり酔っ払った客は特にクレームを付ける事もしなかった。
 今思えば、うまく人を選んで、そのような強引な営業をしていたのだと思う。とにかく強烈な人だった。

客に依存してしまったDさん。そして、彼女の退店



 そんなオラオラ営業のDさんがNo.1を取って数ヶ月の事。とあるキャストの太客が来店した。その客は羽振りのいい土方系で、楽しい席になるのでキャストにも人気があった。ドリンクも気前よく出してくれる。
 その太客は指名キャストにかなり入れ込んでいたのだが、お互いに何かとすれ違いもあったらしく、付き合うまでには至っていなかった。そんな席にDさんが付いたものだから、大変である。

「なんか、Dさんがさぁ…」

 わたしはそのキャストから悩みを打ち明けられる事となる。

 話を要約すると、その太客には離婚秒読みながらも奥さんと子供がいた。キャバクラ遊びがとにかく派手なことが原因で、そのキャストとは付き合う仲に進展しないようなのだが、その太客に最近Dさんが言い寄っているそうなのだ。
 メンヘラ気味のDさんはとにかくしつこいらしく、LINEを何百回と連打してくる事もあるという。時間を作って会うことを繰り返しているうちに、客の方も徐々に心が動いてしまったらしい。もちろん、体の関係もあるようだった。

 そして、Dさんは25と言っていたが、本当は30代半ばで、かなり結婚願望が強いことも判明したのである…。本気度を証明するためなのか何なのかは不明だが、毎回中出しセックスを要求。メンヘラ気味なので性欲もとても強く、呑まれるような感じでハマってしまったらしい。

「えー、そんなんなの!?やばくない!?」
「うん…でもDさん怖いよー。無理だよー。敵に回したくないよー…」

 そして数週間が経ち、Dさんとその客が一緒に住み始めたことを風の噂で聞いた。

 その後、わたしも店を辞めてしまったので詳しくは知らないが…Dさんも無断欠勤が増え、店をアッサリと辞めてしまったらしい。後半はその太客しか店に呼んでいなかったようだ。
 Dさんは自分のメンヘラ加減を利用し、体の関係を持つことで客を引っ張っていたのである。クラブなども大好きで、とにかく寂しくなると夜な夜な誰かと関係を持ってしまうタイプだったらしい。

 そんな、どこにでもいそうな…何とも怖い、頭のおかしなキャストだったのだ。

最後に


「みうちゃんは、もっとこうした方がいいと思うよ。メイクとかもさ」

 そんな風に色々なキャストにアドバイスしたり、化粧品のサンプルを渡したり、ネイルサロンを紹介していたDさん…。彼女は、もしかしたら誰よりも寂しがり屋だったのかもしれない。きっと底なしの闇を抱えていたのだろう。

 彼女の探していた“何か”…今は見つかったのだろうか。



やっぱキャバクラはフリーで遊ぶのが一番だな!
ヤる夫はドストライクの娘じゃない限り、指名とか延長はしない主義だお
ヤる夫(キリッ)

ちなみに、既に指名した嬢がいるのに、他の嬢を指名する事を「指名替え」と言うんだ
今回の一件は例外として、元々指名していた嬢から嫌われる原因になるし、新しく指名された嬢も気まずくなる
余計なトラブルに巻き込まれたくなかったら、フリーを貫くか、同じ店の他の嬢に浮気はしないことだ
ヤらない夫(指差し)

PDFで読む、キャバクラ投資術。

4.5 rating

当記事の著者

現役女子大生ライター風俗・お水業界三冠王夕花みう
現役女子大生ライター。キャバクラ、デリヘル、性感マッサージでナンバーワンを取った三冠王。性愛道の修行僧、もしくはエロテロリスト。

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