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【実録ルポ】無精子症の僕に突きつけられた苦渋の選択

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【実録ルポ】無精子症の僕に突きつけられた苦渋の選択
【出典:IRORIO

執筆者33歳の男性

 結婚して2年たっても子供ができないのは僕のせいだとわかったときはショックでした。
 僕は精子の運動能力が劣っていて、受精能力が著しく低い無精子症だったのです。

 子供がないまま夫婦だけで暮らすのか、何らかの形で子供をもうけるのか、僕たちは選択を迫られました。
 体外受精はどこの誰ともわからない男の精子を使うので妻は嫌だと言います。僕も同じ意見でした。

残る方法はひとつしかないな



 それならよく知った人の精子をもらったほうがいい。夫婦の意見はそれで一致しました。では誰の精子をもらうのか。
 私たちは悩んだ末、山下という男に頼むことにしました。山下は僕と同じA型で性格も温厚です。大学時代からの親友だし妻もよく知っている男でした。

 早速山下を呼んで食事をしながら事情を話すと、最初は驚いていましたが、「俺で力になれるなら」と、喜んで引き受けてくれたのです。
 山下に断られたらどうしようかと思っていた僕たちは、ひとまずほっとしました。

 実行するなら早いほうがいいというので、翌月から妻の排卵日を狙って山下に精液を提供してもらい、注射器で吸い取って妻に注入します。

 しかし、素人がやることだからうまくいきません。3ヶ月続けてやってみましたが、妻が妊娠することはありませんでした。
 次の排卵日にまた山下に来てもらいました。そこで山下はみんなが考えていることを口にしたのです。

「これじゃまた同じ結果になると思うが」
 私も妻も黙っていました。彼が次に言うことはわかっていたからです。
「残る方法はひとつしかないな」

 僕は山下が続けようとするのをさえぎり、彼と妻を交互に見ながら言いました。これは夫である僕が切り出すべきだと思ったからです。
 2人は黙ってうなづきました。

「少し飲もうか。みんな怖い顔してるぞ。ハハハ」

 僕が笑うとようやく2人も笑ってくれました。
 妻が冷蔵庫からビールを出してきましたが、いくら飲んでも酔いません。
 山下はあとのことを考えてか、あまり飲みませんでした。時計を見ると8時をまわっています。

「もうこんな時間だ」

 僕は立ちあがり、缶ビールを片付けようとしました。

「その前にはっきりさせておきたい」

 山下が重い口を開きました。真剣な目で正面から僕を見据えます。

「ほんとに奥さんを抱いてもいいんだな」

 僕は山下の前に座り直し、「よろしく頼む。お前にしか頼めないことだ」

「わかった」

 山下の返事を聞き、今度は妻に言いました。

「お前もこれでいいんだな」
「うん、他に方法ないもんね」

「1時間ほど出てくる」

 僕が立ち上がると、玄関まで見送る妻の目に涙が浮かんでいました。

「入っていいならカギを開けといて」

 うなづいた妻の目から涙がこぼれます。
 ドアを閉めると内側からカギがかかる音を聞いてその場を離れました。
 たったいまからこの部屋は、僕の侵入を許さない治外法権となったのです。

 コンビニで雑誌を立ち読みしても文字が頭に入りません。自動販売機で買った缶コーヒーをゆっくり飲んでマンションに戻ると、玄関のドアは開いていました。自分の部屋なのに咳払いしてから入ります。

 リビングでは、出かける前と同じ位置に同じ服装で2人は座っていました。ただ違うのは、2人とも顔がこわばっていたこと。

「そろそろ帰らなきゃ」

 山下は僕を見ると立ちあがりました。
 玄関まで見送り、「今日はすまなかった」と言うと、「いや、こっちこそ」
 2人は妙な挨拶をして別れました。

 疲れただろうからと妻を早めに寝かせ、翌日山下とのセックスのことを聞いてみました。
 妻は言いにくそうにしていましたが、少しずつ話してくれました。僕がいない間の状況はだいたい次のようでした。

 山下は僕に遠慮して寝室には行かず、リビングのカーペットの上で妻を抱いたようです。山下は妻にキスもせず乳房にも触れることなく、2人は下だけ脱いでセックスしました。

 挿入時間も短く、3分くらいだったようです。快楽のためのセックスではなく、妻を妊娠させるためだけのセックスでした。
 僕はあらためて山下に感謝し、子種をもらう相手に彼を選んでよかったと思いました。

「大丈夫か?」

 妻は目に涙をためて、「あなたこそ平気なの?」としがみついてきます。僕は妻が泣き止むまで抱きしめてやりました。
 このことがあってから、夫婦の絆はいっそう強くなったような気がします。

どうも排卵日だけじゃだめらしい



 しかしその半月後、妻に生理が来てしまったのです。妻の落胆はかなりのものでした。

「1回じゃだめなのかもな」

 電話で報告を聞いた山下はこう言いました。僕たちは次の排卵日に向けて計画を練り直します。
 その結果、今度は山下に泊まってもらい、可能な限り妻を抱いてもらうことにしました。

 次の排卵日の予想は水曜日だったので、山下には翌日会社を休んでもらい、妻もパートを休ませました。
 僕は駅前のカプセルホテルに泊まって、山下と妻を2人きりにします。

 翌日、カプセルホテルから出勤した僕は何も仕事ができませんでした。
 仕事が終わって帰ってくると、山下はもういませんでした。
 しかし、部屋の中には山下が妻と過ごした痕跡があちこちに残っています。

 今度は泊まるのだから遠慮なく寝室を使ってくれと言ったので、山下は寝室で妻を抱いたようです。
 寝室のゴミ箱はティッシュであふれ、台所の隅には2人が飲んだビールの空き缶が無造作に置かれていました。

 これも僕が頼んだことでした。山下にはありのままを残してくれと言ってあったのです。僕はこの頃から、自分には寝取られ願望があるのかもしれないと思うようになりました。
 山下と妻のセックスの痕跡を見て、僕は言いようのない興奮を覚えていたのです。

 山下には、妻を自分の女だと思って振舞ってくれと言いました。この前のように遠慮はいらないと。
 山下は「わかった」と答えました。
 妻に聞くと、今度は一緒に風呂に入り、普通にキスから始まってクンニもフェラチオもしたと答えました。先月はためらいながら話した妻も、今度は事務報告でもするように淡々と話してくれました。

 翌月、また妻が生理になってしまいました。
 僕たちは今後どうするか話し合いましたが、もう少し続けようという結論になりました。
 ここでやめてしまったら、妻を他人に抱かせただけで終わってしまいます。

「どうも排卵日だけじゃだめらしい」

 山下がこんなことを言い出したのです。
 どこまで根拠のある話かわかりませんが、ここまできたら山下に従うしかありません。

 この頃から山下の態度が変わり始めていました。最初は善意の精子提供者でしたが、ときどき妻を自分の女と見なすようなことを言うのです。

 もしかしたら自分に都合のいい作り話かもしれない。こっちがその話を鵜呑みにすれば、避妊しないで好きなだけ妻を抱けるのです。僕はそう思いつつも、彼の言葉を信じることにしたのです。

 こうして、妻が妊娠するまでという期限つきで、山下は私たちと同居することになりました。
 妻と寝室で寝るのは山下で、僕は隣の部屋に布団を敷いて寝ます。2人の営みは僕にも筒抜けです。

 同居が始まると、山下の態度が少しずつ変わっていきました。
 食事のときも、僕の席に山下が座るようになりました。妻も僕の言うことより山下の意見を聞きます。

 もはや誰がこの家の主人かわかりません。僕はこのような状況を憤りつつも、一方では喜んでいました。

 僕は妻の妊娠を願う一方で、来月も妻に生理が来ればいいと思っています。山下には僕はいないものと思って好きなように振舞ってくれと言いました。
 リビングでも台所でも風呂場でも、山下は気が向けばどこでも妻を抱いていいのです。彼にとっても悪い話ではないはずです。

 山下に抱かれ絶頂を迎えて痙攣する妻を見るとたまらないほど興奮します。
 家ではすっかり山下が主人気取りです。

 山下に見下され、妻にも馬鹿にされ、自分の家なのに隅っこで小さくなっているのが、僕にはたまらなく快感なのです。



無精子症には同情するけど、色々とぶっ飛びすぎだろ・・・
ヤる夫(PC)

ちゃんと治療法はあるからな
実績のある病院を探して、泌尿器科の専門医に診てもらうんだぞ
ヤらない夫

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